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90周年を迎えるレゴグループのデジタル戦略 子どもたちの体験をリッチにし、継続した遊びにつなげる

 2022年で90周年を迎えるレゴグループ。「レゴ」の名前の由来はデンマーク語で「よく遊べ」を意味する「Leg Godt」にある。「レゴ ブロックで遊ぶことを通じ、子どもたちの学びにつなげたい」という願いが込められているという。そんな同社ではデジタルネイティブとされる若年層へ訴求するため、デジタル施策を強化。レゴ ブロックというフィジカルな玩具をどのようにデジタルと融合させているのか──具体的な取り組み内容や狙いについて、レゴジャパンでデジタルマーケティングマネージャーを務める宮下麻未氏と、ブランドマネージャーの吉田ミシャール氏に話を聞いた。

レゴ ブロックを通じ、学びのある遊び体験を提供

MarkeZine編集部(以下、MZ):まずはお2人の業務内容を教えてください。

宮下:私はレゴジャパンでデジタルマーケティングマネージャーを務めています。具体的な業務内容はSNSや公式サイト、アプリなどのデジタルチャネルをハブに、保護者と子どもを対象とした各種施策の実施です。社内のブランド担当者や営業部門、さらにはIPパートナーと連携しながら実施しています。

レゴジャパン デジタルマーケティングマネージャー 宮下麻未氏
レゴジャパン デジタルマーケティングマネージャー 宮下麻未氏

宮下:施策の中身やタイミングは各国と足並みをそろえて展開しています。祝日や新学期の始まるタイミングなどは国によって異なるため、日本市場において最も盛り上がる時期を鑑みてプロモーションを計画しています。

吉田:私は主に「レゴ シティ」シリーズを担当し「レゴ シティ ミッション」をはじめとした商品のブランドマネージャーを務めています。

レゴジャパン ブランドマネージャー 吉田ミシャール氏
レゴジャパン ブランドマネージャー 吉田ミシャール氏

MZ:レゴグループは2022年で90周年を迎えられたそうですね。改めて、レゴブランドが目指す提供価値について教えてください。

宮下:当グループのミッションは「Inspire and develop the builders of tomorrow(ひらめきを与え、未来のビルダーを育む)」です。たとえば、レゴ ブロックを使って「アヒル」を作るとなれば「アヒルはどんな形だっただろう」と思い起こすことで子どもたちは記憶力や想像力を養えたり、各々が完成させた作品を皆で共有する過程でコミュニケーションスキルを学べたりするのです。子ども時代にレゴ ブロックを通じて体験したこと・学んだことは、大人になってからも挑戦心やアイデアを閃く力などにつながっていくと考えます。

10人に7人の親が「デジタルゲーム以外で遊ぶことを望む」

MZ:今、玩具市場ではデジタルゲームを含め様々な種類の商品が存在するわけですが、その中で貴社はどのようにレゴ ブロックの魅力をアピールしているのでしょうか?

宮下:レゴグループ創立90周年を機に、2020年5~6月に1.5~12歳の子どもを持つ親1万8,117人、5~12歳の子ども1万2,591人を対象に「遊び」に関する独自の調査を実施しました。その中で10人に7人の親が「デジタルゲーム以外で遊ぶことを望む」と回答していたのです。

 一方で、今の子どもたちの多くはデジタルネイティブ。我々の幼少期とはまったく異なる環境下で過ごしています。そこで「遊びを通じた学びの体験を届ける」というレゴグループのビジョンそのものを、より多くの子どもたちに体験してもらうために、デジタルと掛け合わせた新商品やマーケティング施策を複数展開。デジタルありきではなく、あくまでビジョンを実現させるための手段としてデジタルを活用する考えです。

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この記事の著者

宮田 浩平(編集部)(ミヤタ コウヘイ)

MarkeZine編集部。香川県出身。2016年に時事通信社入社、広島支社、岐阜支局で勤務。2019年から広告・マーケティングの専門メディアで編集者。主にPR・ブランディングやプロモーション領域の取材を担当。2022年5月から現職。企業のサステナブルやDE&Iを軸にした取り組みに興味。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/09/08 09:00 https://markezine.jp/article/detail/39694

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