まずは小さな実験から。日本企業での取り入れ方
海外で広がるこうした手法は、日本企業にとっても決して無関係ではない。
特に恩恵を受けるのは、大規模な広告予算を持たない企業である。
従来は、有名インフルエンサーへの依頼には数十万円から数百万円の費用が必要となり、中小企業や地方企業にはハードルが高かった。しかし、クリエイティブ制作を目的とするのであれば、必ずしも多くのフォロワーを持つクリエイターを起用する必要はない。
むしろ、自社の商品やサービスに関心を持つ既存顧客や社員、あるいは専門ジャンルで活動する小規模クリエイターと継続的な関係を築くほうが、リアリティのあるコンテンツを数多く生み出せる可能性がある。
いきなり100人規模のプログラムを始める必要はない。まずは10人程度のクリエイターへ商品を提供し、自由にコンテンツを制作してもらう。その中から広告として成果の高いクリエイティブを見つけ、MetaやTikTokで配信してみる。こうした小さな実験から始める企業も増えていくだろう。
今後、マーケターが見るべきKPIも変わるかもしれない。これまではフォロワー数やリーチが重視されてきたが、これからは広告として利用した際のクリック率やコンバージョン率、CPA、ROASといった成果指標を基準にクリエイティブを評価する場面が増えていくはずだ。
そして、企業に求められるのは、ブランドを理解し、生活者の目線で魅力を伝えられるクリエイターと、長期的な関係を築くことである。
それこそが、「フォロワー500人」の時代における、新しいマーケティングの競争力になるのではないだろうか。
