カギは、ChatGPT広告とAI検索対策を俯瞰すること
ここまでの内容を踏まえると、ChatGPT広告は露出強化やコンバージョン獲得という観点だけではなく、AI検索対策(LLMO)の方向性を決める貴重なデータ取得元ともいえます。
プロンプト単位でのインプレッションなどは確認できないものの、訴求軸ごとのインプレッションやクリック数が見えれば、施策の優先度やコンテンツの方向性などのヒントになります。
また、広告チームからしても、LLMOチームの取り組みは重要な情報源となるはずです。ChatGPT広告では、「どのような状況にあるユーザーに、検討のどの段階で接触したいのか」を文章で記述する作業が配信設計の中心となるため、広告担当もユーザーの検索行動をより深く分析する必要があります。
つまり、ChatGPT広告とLLMOの取り組みを密に連携させることが重要になってきます。AI回答上のどの文脈で露出したいのか、ユーザーの検索行動のどの段階で接点を持ちたいのかなど、論点はほぼ同じであり、別々に検討するよりも互いの情報を持ち寄って議論できる状態が望ましいでしょう。
SEOと従来の検索連動型広告では、担当部署が異なり、情報の連携が十分になされていないことも多いですが、AI検索においてはできるだけ密に情報連携できる環境を整えていく必要があります。
まとめ:ChatGPT広告の影響はまだまだこれから
ChatGPT広告の開始は大きなニュースですが、現時点での影響は限定的だと考えています。AIの回答と広告が完全に分離された設計であること、そしてAIの回答だけで購入に関する検索行動が完結するケースがまだ少ないことが理由です。
一方、ユーザーとAIの会話の中にサービスを露出できるようになったこと、これまで観測手段のなかったAI検索において、限定的ながら定量的なデータが取得できるようになったことは着実な変化といえます。
広告プラットフォームとしては初期段階ではありますが、今のうちに小さく検証を重ね、広告とLLMOの情報を持ち寄れる体制を整えておくことが、これから訪れる変化への準備になるはずです。
