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エンゲージメントの高いSNS投稿が来店誘引の鍵!セブン-イレブンが実践する“攻め”のデジタル戦略とは

フェア体験者の月間来店回数が約5%増!スイーツ企画では声優コラボも

MZ:これまでお話しいただいた4つのフェアは「客数向上」という課題にどの程度寄与したのでしょうか。

福島:来店客数にも売上にも明らかな効果が現れました。セブン&アイグループの会員サービス「7iD」のデータを基に、継続的にセブン‐イレブンへ来店してくださっている約530万人の会員データを調べたところ、北海道・アジアングルメ・麺・九州フェアを開催していた2022年1月~2022年3月の期間中、全てのフェアを体験していない方の月間来店数は6.1%下がっていました。一方、全てのフェアを体験した方の月間来店数は4.7%増加。1%を増やすのも至難の業なので、予想していたよりも遥かに高い数値でした。

 また、全てのフェアを体験した方の購入金額も6%程度増加しました。瞬間的に売上を伸ばす値引き販促とは違い、フェアは楽しさを提供するぶんLTVが高いと言えます。

MZ:笠間さんがメインで担当されている「#ちょいハピセブンスイーツ」についてもお話しください。

笠間:「コンビニスイーツと言えばセブン-イレブン」と思っていただくために、2022年のバレンタインからスタートした通年企画です。今後は夏の涼菓以降、季節ごとの催事と掛け合わせた施策を計画しています。

バレンタイン期間に公開していたちょいハピセブンスイーツのサイト
バレンタイン期間に公開していたちょいハピセブンスイーツのサイト

笠間:まずは#ちょいハピセブンスイーツという企画を知ってもらいたかったので、声優さんを起用し、アニメと親和性の高いTwitterでの拡散を狙いました。店内BGMにも声優さんに出演していただき、デジタルと店頭の両輪で認知を獲得する戦略に。ユーザー視点で「こういう内容が面白いのではないか」と考え、SNSでは双方向にコミュニケーションを取れるような投稿を心がけました。

福島:声優さんのお名前を伏せて「この5人の声優さんは誰でしょう?」というティザー動画をTwitterに投稿したところ、物凄い数の反応をいただきました。「アニメ×若者」の親和性は、私たちが思っていた以上に高かったです。

セブンイレブンの公式Twitterアカウントより。声優の名前を伏せてコンテンツを投稿
セブンイレブンの公式Twitterアカウントより。声優の名前を伏せてコンテンツを投稿

MZ:投稿への反応はいかがでしたか。

笠間:Twitterでのエンゲージメント率は、通常投稿の約5倍になりました。リツイートキャンペーンなど様々な施策による複合的な効果だとは思いますが、公式Twitterアカウントのフォロワー数がここ2~3ヵ月で40万人ほど増えたのも大きかったです。

お客様を待つ姿勢から攻めのデジマ戦略へ

MZ:“攻め”のデジタル戦略でエンゲージメント率や来店数の向上を達成されていて素晴らしいです。最後にお2人の今後の展望をお聞かせください。

笠間:デジタルメディアチームというお客様の声を取り入れやすい部署なので、将来的にはお客様と一緒にスイーツや商品パッケージなどの開発をしてみたいという目標があります。

福島:今後、コンビニ業界は「お店に来ていただく世界」から「お客様の方に歩み寄る世界」へのシフトが求められると考えています。1人1スマホの時代において、スマホを媒介した双方向のコミュニケーションが不可欠になるでしょう。

 マーケティングとは「営業行為がなくても商品が売れる仕組みを作ること」だと考えています。そのためにはお客様1人ひとりの考えを我々が正しく集約し、そこに対して価値をご提供できるようにならない限り、新しいビジネスモデルはつくれないでしょう。そんな世界にしていきたいと思っています。

福島氏、笠間氏とマーケティング部のチームメンバー一同
福島氏、笠間氏とマーケティング部のチームメンバー一同

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この記事の著者

平田 順子(ヒラタ ジュンコ)

フリーランスのライター・編集者。大学生時代より雑誌連載をスタートし、音楽誌やカルチャー誌などで執筆。2000年に書籍『ナゴムの話』(太田出版刊)を上梓。音楽誌『FLOOR net』編集部勤務ののちWeb制作を学び、2005年よりWebデザイン・マーケティング誌『Web Designing』の編集を行...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2022/05/27 11:00 https://markezine.jp/article/detail/38827

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