SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

新着記事一覧を見る

おすすめのイベント

おすすめのセミナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第112号(2025年4月号)
特集『いま選ばれる「ブランド」の作り方』

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

3rd Party Cookieの9割が使えなくなる? アタラ杉原氏に聞く2025年Cookie対策

 実務・実践・再現性の切り口からマーケティングの次の一手を探るMarkeZineプレミアムセミナー。12月実施回では、「2025年のCookie規制と対策」をテーマに、アタラ株式会社杉原剛氏が登壇。Cookie規制と対策の現状を整理するとともに、広告会社や事業会社が2025年に考えるべきことや、注目トレンドを解説いただいた。本記事ではCookie対策にフォーカスしてレポートしたい。

※本記事は、2025年2月刊行の『MarkeZine』(雑誌)110号に掲載したものです

2024年までのCookie規制を振り返る

アタラ株式会社 創業者 兼 代表取締役 CEO 杉原 剛氏

アタラ株式会社 創業者 兼 代表取締役
CEO 杉原 剛氏

KDDI、インテルを経て、オーバーチュア(現Yahoo! 検索広告)、Google日本法人で広告営業戦略を担当。2009年にマーケティングのコンサルティングサービスやツールを提供するアタラを創業。プラットフォーム広告、リテールメディアなどの最新情報を発信する、日本では数少ないプラットフォームビジネスアナリストでもある。「プラットフォームの思考回路」チャンネルをXLinkedInVoicyで運営。

 「2024年はChromeの3rd Party Cookieに振り回された1年だったと思います」と杉原氏は語り、講演の冒頭でCookieの概略と現在に至るまでのCookie規制の流れを説明する。そもそもCookieとはWebサイトを訪問した際にブラウザに小さな情報が保存される技術的な仕組みだ。Cookieでできることは大きく2つあり、Cookie自体も2種類がある。

【できること】

  • インターネットユーザーの情報を保持することで次回以降の入力を省略する
  • インターネットユーザーの情報を基に、ユーザーに適した広告を配信する

【種類】

  • 1st Party Cookie:訪問サイトのみで発行・利用される
  • 3rd Party Cookie:複数サイトをまたいで利用できる

 今回の話の中心は3rd Party Cookieだ。3rd Party Cookieによって広告で実現できていることは、大きくターゲティングと広告効果測定に分けられる。さらに、ターゲティングにはユーザーの閲覧履歴から興味関心を推定し関連性の高い広告を配信する「インタレストベース広告」と、自社サイトを訪問したユーザーに対して、他サイトを閲覧中にもサイトや関連商品の広告を表示する「リターゲティング広告」がある。

 現在のCookie規制・非推奨化の背景には、3rd Party Cookieを用いた無断での行動追跡や、収集した個人情報の漏洩リスク、ユーザープロファイル(ユーザーの行動パターンや興味関心に基づいた詳細なプロファイル)の悪用がある。追跡されているかのように同じ広告がずっとついてくるという経験を誰もがしたことがあるだろう。

 規制の議論は2015年頃より始まり、2017年のGDPR(EU一般データ保護規則)施行を皮切りに、各国で個人情報保護に関する法律が敷かれた。並行してAppleもITP(Intelligent Tracking Prevention)というプライバシー保護機能により規制をかけている。それに呼応する形でGoogleも2019年にプライバシーを重視する構想を発表。2022年までに3rd Party Cookieを廃止する発表を2020年に行った。

 しかし、Googleは廃止の延期を複数回繰り返し、2024年7月に廃止自体の撤回を発表し、世界的な話題となった。ここまでが2024年までにおきたCookie規制に関する大まかな流れだ。

プレミアムサービス(有料会員プラン)終了のお知らせ

法人プランの新規申し込みは終了しました

この記事はプレミアム記事(有料)です。
ご利用にはMarkeZineプレミアムのご契約が必要です。

すべての記事が読み放題

次のページ
2025年、9割のCookieが使えなくなる可能性は高い

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
この記事の著者

伊藤 桃子(編集部)(イトウモモコ)

MarkeZine編集部員です。2013年までは書籍の編集をしていました。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2025/03/04 09:30 https://markezine.jp/article/detail/47735

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング