【求人ボックス】 新規層へのアプローチを強化しCV数は6.5倍に
最後に取り組みを紹介したのは、カカクコムの越川恭子氏だ。企業と求職者をつなぐプラットフォーム「求人ボックス」は、2,000万件超の求人情報を掲載し、月間ユーザー数は1,500万人(2026年3月時点)を超える規模に成長している。
Criteoとの取り組みは、まずダイナミックリターゲティングで土台を構築するところから始まった。豊富な求人情報を抱える求人ボックスはCriteoとの相性が良く、効率を保ちながら配信ボリュームを確保できる媒体として位置づけられている。
一定の基盤が整った後は、認知・検討層(ミドル・ローワーファネル)へのアプローチを本格化。フィード数を数十万件から数百万件へと拡充するとともに、リターゲティング以外のオーディエンスを積極的にテストした結果、現在ではリターゲティング以外への配信が大きな割合を占めるまでに拡大している。
また、タグ設計の見直しも実施した結果、CV件数を前年比6.5倍に伸ばすことに成功した。
『Criteo=リターゲティング』ではない
現段階の施策は、最終KPIに向けた最適化、クリエイティブ最適化、そして1st Partyデータの本格活用の3点だ。
最終KPIに向けた最適化については、タグ情報だけをエンジンに返すのではなく、自社データを学習させることで事業の最終ゴールに向けた配信を実現したい考えだ。クリエイティブについては、リターゲティングのようにユーザー一人ひとりのインテントに合わせた出し分けを理想として、パーソナライズの精度を高めていく方針を示した。
1st Partyデータの活用はこれら両方の取り組みに直結するものとして、整備を急ぎたいと語った。
最後に越川氏は、「Criteoはリターゲティングだけではない」と改めて強調した。リターゲティングは引き続き最大化していくべき施策だが、インテントが顕在化しているにもかかわらずまだサイトに誘導できていないユーザーへのアプローチも可能であり、そのユーザー層をいかに効率よく獲得していくかという視点を常に持ち続けることが重要だと語った。
「CriteoのAIは、与えられた情報をもとに、適切なユーザーに適切な広告を届けてくれる非常に賢いエンジンだと思います。だからこそ、一人ひとりのユーザーに対して嫌われないコミュニケーション、つまりOne to Oneのパーソナライズされたメッセージを届けられる状態を目指して、必要なデータを必要なタイミングでインプットし続けることを今後も取り組んでいきたいです」(越川氏)
司会の福島氏は「Criteoがリターゲティング以外の施策の提供を開始した頃は、『Criteo=リターゲティング』という認識が根強く、なかなか活用していただけないこともありました」と振り返る。
「そんな背景があっただけに、今回皆さまがそろって『Criteoはリターゲティングだけではない』と語ってくださったことへの喜びと感謝を伝えたいです。お客様自身の言葉こそが最大の証明だと思います」と、セッションを締めくくった。

