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MarkeZine Day 2026 Autumn

LINEマーケティング活用最前線(AD)

AIエージェント×LINEでCRM施策を高度化 名古屋鉄道に学ぶ「AIベースの業務設計」

「価値観マッチング」と「カテゴリーまたぎ」で雑貨事業の売上を向上

 この成果を基に、名鉄ではリテール事業でもAIやLINE公式アカウントを活用して売上向上を実現している。それが、名鉄グループが営む雑貨セレクトショップの「オンセブンデイズ」だ。

 オンセブンデイズは愛知県内を中心に15店舗を展開(2026年6月時点)しており、コスメ、アパレル、キッチン雑貨、食料品なども扱う雑貨店だ。同店では良質な品物を数多く取り揃えているものの、売上が伸び悩んでいた。そこで、来店頻度と客単価の向上を実現すべく、ギブリーの協力の下、既存会員へのアプローチをAIで強化するプロジェクトが始動した。

 吉田氏は、分析当時の着眼点について次のように振り返る。

 「会員データを分析したところ、ライトユーザー層に空白地帯があることが見えてきました。この層を引き上げてロイヤルユーザー化することがポイントだと考え、どうすれば来店頻度・顧客単価を上げられるのかを考えました」(吉田氏)

 鍵となったのは、「コスメやアパレル、食品などの様々なカテゴリーの商品」と、顧客の「多様な価値観」だ。LTVの高い顧客には、「コスメ」「食品」など複数のカテゴリーにまたがって購買する「カテゴリーまたぎ」が多く見られる。一方、顧客の心理としては「ちょっと良いものを選びたい」「コスパ重視で低価格だけど素敵なものが欲しい」など、求める価値観は様々だ。

 そこで、カテゴリーまたぎを促すために、顧客の価値観と、多様な商品が持つそれぞれの価値を“マッチング”させ、「美容感度の高いユーザーには、コスメとともに、アパレル商品のなかから良質なタオルを提案する」といったメールやLINE公式アカウントのメッセージ配信を行うことにした。その価値観マッチングに活用したのがAIだ。

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 具体的には、ECサイトの商品説明文やレビューをAIが解析し、各商品をラベリングする。同時に、会員の購買履歴・属性・Web閲覧履歴から「どんな価値観で商品を選んでいるか」をラベル化。このラベル同士のマッチングでレコメンドを行うといったものだ。

 価値観マッチングのためにセグメント化された顧客グループは16種類。「ここまで細かいセグメント分けをして配信の出し分けをしようとすると、非常に煩雑な工数が発生します。そこをすべてAIで自動化することで、精緻なCRM施策を回すことができるようになりました」と吉田氏は話す。

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CRM施策経由の売上前年比20%アップ(豊川本店のPoC成果)──CRM×AIエージェントが生んだ数字

 16セグメントの価値観マッチングによるLINE公式アカウントのメッセージ配信をはじめとするCRM施策により、オンセブンデイズ豊川本店の売上は前年比20%増(PoC成果)、購買人数も30%増加した。ライトユーザーの購買比率も70%を占めており、当初の狙いどおりライトユーザーの引き上げも達成できたという。

 安井氏は「金額ベースでいうと、売上効果は数百万円規模になります。さらに客単価も最大で数千円アップしており、カテゴリーまたぎの効果がしっかりと数字に表れています」と説明する。

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 さらに直近の事例として、2026年のゴールデンウィーク前には本店で「母の日」施策を展開。母の日のプレゼント提案にメールやLINE公式アカウントのセグメント配信を行った結果、同施策だけで数百万円規模の売上増を達成した。

 オンセブンデイズの担当者もこうした成果に手応えを感じており、デジタル施策に連動する形で、カテゴリーまたぎが起きやすいよう本店の店舗レイアウトも刷新。デジタルとリアルを一体化した取り組みとして、より大きな成果につなげていくという。

 吉田氏は、「オンセブンデイズのアプリ単体での顧客獲得数・売上と比べると、LINE公式アカウントを用いたCRM施策とアプリ併用による顧客獲得数・売上は、それぞれ2.5倍、6.5倍の差がありました。LINE公式アカウントとアプリを併用することの相乗効果が大きく出たと思います」と所感を述べた。

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グループ統合マーケティングへ──AIがつなぐ「住みたいまち」の未来

 名鉄の次のチャレンジは、ステップ3で描く「グループ統合マーケティング」の実現だ。現在はCRM領域とクリエイティブ・広告領域でAIエージェントが活躍しているが、今後はリサーチやカスタマーサービスの領域にも広げ、マーケティング全体をAIエージェントで回せる基盤を構築していくという。グループ全社で統合マーケティングの高度化を実現することで、最終的には「住みたいまちの実現」という名鉄グループのビジョンにつなげていくことを目指している。

 ギブリーはそんな名鉄の次のチャレンジをサポートしつつ、そのノウハウをさらに多くの企業に展開していく構えだ。

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この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:LINEヤフー株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2026/07/29 11:00 https://markezine.jp/article/detail/50811

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