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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

定期誌『MarkeZine』メディアデータから掴むインサイト

人を動かすテレビの力

人を動かすテレビ番組の力

 購買だけでなく人の移動も、位置情報を使うことで把握することができる。エリア紹介番組の放送があったとき、当該エリアの来街者は増えるかどうかを、ドコモ・インサイトマーケティング社が提供しているモバイル空間統計で集計してみた(図表3)。

図表3 エリア紹介番組が当該エリアの来街者に与える影響
図表3 エリア紹介番組が当該エリアの来街者に与える影響
(c)2018 SHOEISHA Co., Ltd./INTAGE Inc.(MarkeZine vol.36)

 放映後、両エリアとも来街者が増加していることが確認できる。人口が少ないエリアほどわかりやすい結果が出ており、都市圏で地方都市を特集するといった企画の効果のほうが高い傾向がある。

 よりマーケティングに活用するには、今後サンプルサイズを増加させ、位置情報の計測精度を向上させることが必要である。それが実現すれば、テレビ番組やテレビCMからのショッピングセンターへの誘導や、カーディーラー、マンションギャラリーなどの来店効果も計測可能となるだろう。

テレビを効果的に活用していくために

 あらゆる場面でデータ収集・活用が進んでおり、アクションの計測は、様々なもので可能になりつつある。テレビ周りもデータ整備が進むことによって、その影響力が再認識されつつある。

 広告主は、どんな商材で、何をしたいときに(認知、アクションなど)、どんなクリエイティブで、どこの枠が最適かを適切に把握することで、テレビの力を最大限に活用することできる。テレビ局も、出稿を促進するためのデータインフラの構築が必須である。

 しかし、データ整備・活用が進んでいるのはテレビやネット広告だけでなく、店頭メディアやOOHなども同様である。今までなんとなく、ブランド認知にはこれ、獲得にはこれといった棲み分けができていたメディア区分も、広告費だけでなく販促費も一体にし、テレビから店頭までのコミュニケーショントータルで、いかに効果的にアクションに結びつけられるかを考え、プランニングしていくことが求められる。しかし、この環境は、圧倒的に人を動かす力を持つテレビにとってはチャンスである。テレビの価値をデータで再定義することで、媒体価値をさらに向上させることができるはずである。

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この記事の著者

山田 護(ヤマダ マモル)

株式会社インテージ Life Log Data事業本部 クロスメディア情報部 マネージャー
インテージにて、各種メディアのリーチ計測の商品開発を担当。 現在は、スマートTV視聴ログのビジネスモデル開発を推進中。 前職の広告代理店では、交通系ICカード、クレジットカード、POSなど多種多様なデータの解析、ビジネス活用に従事。<...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/12/25 14:45 https://markezine.jp/article/detail/29966

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