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CX神話に惑わされるな 現場の数値改善に直結するユーザーへのおもてなし体験の作り方

再現性をともなう顧客体験向上のソリューションを確立

安成:御社のWebサイトを開くと、「All for Genuine Relationship」という言葉が大きく出てきますが、今回リブランディングに取り組んだ背景は何だったのでしょうか?

深田:リブランディングにともない、会社のロゴも新しくしましたが、会社としての指針を刷新する意図はありませんでした。「All for Genuine Relationship すべては、おもてなしのために」という言葉も、これまでやってきたことをあらためてスタッフみんなで言語化しただけで、特段新しい理念というわけではありません。

刷新されたロゴ

安成:ではなぜこのタイミングだったのでしょうか。

深田:創業から5年、おもてなしの本質をマーケティング活動に取り入れることで人を動かす施策にフォーカスしてきました。統合Web接客プラットフォーム「Sprocket」で、実に15,000回のABテストを実施し、作成した接客シナリオは5,500本、テストパターンは36,000を超えています。それらの圧倒的な運用実績から、支援企業のROIに貢献する業種別の勝ちパターンを、再現性をともなうソリューションとして確立することができたタイミングでした。

 自分たちの中で、ある種の到達点にたどり着くことができた宣言として、今回のリブランディングを実施しました。次のフェーズへ進む契機としたいという思いが強いですね。

安成:顧客体験向上のベストプラクティスは、各企業によって様々だという認識をもっていたのですが、「再現性」をともなうソリューションにどうやって落とし込んだのでしょうか?

深田:はい。簡単ではありませんでしたが、圧倒的な運用実績をもとに成功パターンを導き出すことができました。EC系だけでなく、金融などの非EC系のWebサイトまで、タイプ別にお客様が困る一定のパターンを熟知しているのも、私たちの強みです。

そもそも顧客体験は、誰のもの?

深田:よくセミナーなどでもお話しするのですが、「顧客体験の課題」は誰にとっての課題でしょうか?

安成:知りたい情報がすぐに見つかったり、迷っているときにナビしてくれるといった、ユーザーの課題でしょうか……?

深田:そうですね。でも、マーケターに顧客体験で重要なことを聞くと、「チャネルを横断した体験の一貫性」「レコメンド・パーソナライズ」「ロイヤリティプログラム」といった、企業側主体の視点での回答が多く出てきます。

 たとえばよくあるECサイトのかご落ちの改善例。企業視点だと、「こんな商品はいかがですか?」「おすすめ商品はこちら」と、データ連携に基づくチャネルを横断した一貫性のあるパーソナライズされた売り込みを提案しがちです。

 でも、私たちSproket社では、課題発想の起点をお客様に置き、「お困りのことはありませんか?」「送料についてはこちら」と、お客様が感じる不安・心配を離脱の前に払拭するシナリオを提案します。それで効果がでるのか? と懐疑的な方もいるでしょう。しかし、確実に運用実績からも、ROI改善に結び付くシナリオだと実証されています。

安成:目先の売上を意識すると、つい売り込みのアプローチをとってしまいがちですが、自社のユーザー視点に立ったアプローチを考えれば、画一的な施策から一歩前に出ることができそうです。

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ベンダー都合の顧客体験から脱却できるか

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2019/12/02 10:00 https://markezine.jp/article/detail/32311

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