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第107号(2024年11月号)
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MarkeZine Day 2022 Retail(AD)

わずか半年で2万人以上が視聴 ミルボンが売上とエンゲージメントを向上させたライブコマース活用

ライブ視聴者は計5,000名以上 休眠顧客も活性化

 ミルボンのライブコマース配信は月3~4回。ECチームや薬事、企画研究メンバーの協力を得ながらインハウスで実施している。

 「社内でたくさんの理解と協力を得ながら進めています。2022年の4月に開始して10月までの半年で20回ほど配信し、ライブ視聴者数は合計5,291名で、アーカイブを含むと2万名以上です。コメント率はそのうち2割弱で、35~40分の配信中に平均約17分のライブ視聴時間を記録しています。配信中の購入もありますし、ライブ後に美容室で購入する方もいて、非常に良い接点になっています」(蓑原氏)

 恩地氏によると、ライブの視聴時間は10分程度が一般的。ミルボンがエンゲージメントの非常に高い配信を実践していることがわかる。また、初のイベント配信では、ライブ視聴が約1,200名、流通額実績が1日約600万円に上った。「非常にエネルギーがあるコマースチャネルになってきています」と蓑原氏は力をこめる。

 ライブコマースの成果は既存顧客のエンゲージメントや購入促進にとどまらず、新規顧客や休眠顧客を活性化させるきっかけにもなっている。

 「お客様が今使っている商品のファンとして魅力をコメントしてくださり、また『頭皮用のトリートメントの付け方が初めてわかった』といったお声もいただきました。コメントに対するリアクションについても弊社の名物社員の返答がおもしろいと評価を得ています。

 弊社も美容師さんもユーザー様も、それぞれに愛着を深める機会につながり、エンゲージメント向上の大きな成果と捉えています」(蓑原氏)

 実店舗との連携においても、ライブコマースで背景を含めて商品を把握し、実際に店頭でカウンセリングを受けて自分に合うものを購入できるという理想的なフローで回っている。「店頭販売との相互性、補完性がある仕組みになっていくといいですね」と蓑原氏は話す。

演出のポイント6つと配信継続に不可欠なコマ―サー育成

 ミルボンのような成功は、どのような取り組みで再現性を出すことができるだろうか。同社のライブコマースの支援も手掛けたアイレップでは「SIRRAS(サイラス)」というライブコマースの演出フレームワークを提唱している。

 SIRRASは、ライブコマースのプログラム構成内に入れることで、エンゲージメントの高められる6つのポイントから成り立つ。という。

 フレームワークが示すように、ライブコマースにおいて演出とそのための構成は重要だが、恩地氏はこれに加え、継続的なライブコマース配信のために重要なのが「コマ―サー」の育成だと語る。

 コマ―サーはインフルエンサーとは異なり、商品を通して双方向的にコミュニケーションをとるスキルを持った、ライブコマースに特化した人材を指す。外部からアサインするのが「プロコマ―サー」、社員が実施するのが「インハウスコマ―サー」だ。

 ミルボンの事例が示すように、エンゲージメントが高まるライブコマースを継続的に配信するためには、社内の人材が自分たちの言葉で話していくインハウスコマ―サーがキーとなるという。恩地氏は最後に、育成におけるポイントとアイレップでの取り組みを伝えてセッションをまとめた。

 「普段から接客されているスタッフの方ならセールストークやお客様とのコミュニケーションのスキルはお待ちだと思います。ライブコマースに最適化して成果を出すにはそれにプラスしてSIRRASにあるようなポイントを押さえることが必要になります。

 アイレップでは講師による動画プログラムや現場でのワークショップを通じてインハウスコマ―サーの育成も支援しています。ご興味がある方はご相談ください」(恩地氏)

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この記事の著者

那波 りよ(ナナミ リヨ)

フリーライター。塾講師・実務翻訳家・広告代理店勤務を経てフリーランスに。 取材・インタビュー記事を中心に関西で活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2023/01/18 10:00 https://markezine.jp/article/detail/40739

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