キリングループのデジタルICT戦略の実行を担う、キリンビジネスシステム
MarkeZine編集部(以下、MZ):今回はキリングループ様のSNS施策についてうかがいます。まず自己紹介からお願いできますか。
森永:2014年キリンビールに新卒入社後、システム部門へ出向しグループ内のシステム開発や運用保守などを経験しました。デジタルICT戦略部の前身となる部署に異動した後は、グループ内でデジタル販促施策を行うための基盤の整備や、その利活用促進などに携わってきました。
森永:現在はキリングループのデジタルICT戦略の実行を担うキリンビジネスシステムに所属。経営企画部デジタルソリューショングループにおいて、お客様に価値提供するための基盤システムを整備するほか、グループのECシステムの開発・運用をしています。私の所属するグループでは大きく分けると「オウンドメディア運営」「ECサイトの開発運営」、そして今回のテーマである「デジタル販促基盤整備」という3つの領域に関わっています。
SNS施策に関しては、「一番搾り」や「氷結」「生茶」をはじめとする、キリングループの全ブランドが展開するSNSキャンペーンを横断して見る役割を担っています。
吉岡:私はレコメンドエンジンやDMPベンダーなどのアカウントセールス、EC向け画像検索ソリューションの立ち上げや、AI SaaSベンダーのBtoBマーケティングを経験後、2022年5月にスマートシェアにジョインしました。
現在は、キリングループ様にも活用いただいている、SNSキャンペーンとUGC活用を一元管理できるマーケティングツール「OWNLY(オウンリー)」の事業全般を見ています。
「認知→購入」につなげるべく、飲用機会をSNS施策で創出
MZ:キリングループ様のマーケティング戦略、特にSNS施策についてお聞かせください。
森永:各ブランドが掲げている販売目標を達成するためには、お客様に商品を恒常的に購入していただくことが必要です。そのために必要な「認知」や「情報の拡散」ができる点でSNSは有用なツールだと考えています。SNSを活用することで、より多くの方に商品の存在を知っていただけるほか、購入された方による感想投稿が増えれば「私も買ってみたい」と他の方が購入するきっかけにもなりうるでしょう。
新商品の場合、商品の認知が実際の購入につながるかというと、必ずしもそうではありません。商品を知り、実際に手に取っていただく飲用機会を作り出すことがカギとなります。これらを実現するためにもSNSを活用しているのです。SNS施策によって飲用機会を創出し、体験していただくことで、その後の購入に行動を移しやすくなるよう施策を打っています。