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特集:データ活用の新常識

SNSプラットフォーマー各社のビジョン

 マーケティングにおけるデータ活用が大きな潮目を迎えている今、SNSプラットフォーマーはこの変化をどのように捉えているのでしょうか? 各社のビジョンを聞きました。

※本記事は、2021年10月25日刊行の定期誌『MarkeZine』70号に掲載したものです。

以下3名の方からコメントをいただきました。

Facebook Japan 近藤克尚氏/ LINE 宮本裕樹氏/ Twitter Japan 松山歩氏

新時代のデジタルエコシステムへ向けて(Facebook)

利用者のプライバシーと体験のパーソナライズは相反しない

 Facebook社では、昨今のデジタル広告業界におけるデータ活用に関する議論を、個人のプライバシー問題と捉えています。表面化しているのは、サードパーティCookieやIDFAの規制ですが、その根底には「自身のデータがどう使用されているのか心配」という利用者の声があります。現在の動きは、利用者起点の大きな地殻変動であり、広告だけにとどまらず、デジタルエコシステムが変わっていく転換点であると考えています。

 現在、生活の多くの場面にパーソナライゼーションが用いられており、利用者は自身の興味・関心・好みに合わせてカスタマイズされた体験およびメッセージを望んでいます。実際に調査の結果からも、72%の生活者がパーソナライズされたメッセージにしか反応しないと答えており(※1)、また80%がショッピング体験をパーソナライズしているブランドから購入する傾向が高いと回答しています(※2)

 こうしてパーソナライゼーションの恩恵を受ける一方で、利用者は今までよりも強くプライバシー保護を求めています。実に97%の回答者が個人のデータ保護について心配しているという調査結果もあるほどで、利用者自身のパーソナルデータが保護され、業界がデータ利用の透明性と選択肢を提供することがいかに求められているかがわかります。

 しかしFacebook社は、利用者のプライバシーと体験のパーソナライゼーションは必ずしも対立するものでないと考えています。今日までも簡単な広告表示の設定や、投稿・広告が表示される理由の明記、Facebook外のアクティビティの明記、広告の非表示など、利用者にとってのプライバシー保護とパーソナライゼーションの両立に多大な投資を行ってきました。

クッキーレス時代に対応するコンバージョン

 API Facebook社では、広告エコシステムの新時代に向けたデータ活用法を準備しています。その一つが、クッキーレス時代に対応する仕組みである「コンバージョンAPI」です。

 コンバージョンAPIは、利用者のブラウザやデバイス経由でFacebook広告にデータを送信するのではなく、広告主のサーバーから直接必要なデータを送信するためのツールです。サーバー同士でやりとりができるため、従来通りまたはそれ以上の計測や最適化を実現することが可能となります。今後もFacebook社では、利用者やビジネスに対して、誠実にそれぞれのニーズを理解し、プライバシー保護とパーソナライゼーションの両立に対応したデジタル広告への取り組みを継続していきます。

(※1)Segment「The 2017 State of Personaliza」(tion Report 2017年)
(※2)Epsilon「The power of me:The impact of personalization on marketing performance」(2018年)

Facebook Japan 執行役員 営業本部長 近藤克尚氏

Facebook Japan
執行役員 営業本部長
近藤克尚氏

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MarkeZine(マーケジン)
2021/11/01 16:25 https://markezine.jp/article/detail/37568

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