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第108号(2024年12月号)
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【新年特集】2024→2025 キーパーソンによる予測と展望

加速する「情報のカオス化」と「個人の時代」へのパラダイムシフト 西口一希氏がAI時代に見据えるもの

 2024年に新会社Wisdom Evolution Companyを立ち上げた西口一希氏。世の中にあふれる玉石混交のマーケティングの情報や知識を西口氏自身が精査し、実務に活用できる知識を厳選・体系化した学習Webサイト「Wisdom-Beta」の運営を開始した。この試みの背景には、加速する「情報のカオス化」と「個人の時代」へのパラダイムシフトがあるという。西口氏に、マーケターを取り巻く環境の変化について、2024年の転換点や今後の予見をうかがった。

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情報と知識のカオス化が加速した2024年

 2024年を振り返って、大きな変化は「情報と知識のカオス化」が顕著になってきたことだと思います。

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Wisdom Evolution Company/Strategy Partners 代表取締役社長 西口 一希氏
大阪大学経済学部卒業、P&G ジャパン、 ロート製薬、ロクシタン、スマートニュー スのマーケティング統括・代表取締役など を歴任。2020年にM-Force を創業、2024 年にマクロミル社に売却。現在、Strategy PartnersおよびWisdom Evolution Company 代表取締役社長。

 この20年における情報流通の歴史では、マスメディアとインターネットがその影響力をめぐってせめぎ合ってきました。ところが、2024年の米国と日本での様々な選挙をめぐる動きを見ればわかるとおり、インターネットの影響力が明らかに上回り始めています

 また、生成AIの登場で情報獲得はさらに便利になりました。勉強会やセミナーに行かずとも、知識や情報はいくらでも簡単に手に入ります。

 情報の取得に関して生成AIを活用する機会はますます増えていきますが、生成AIは実際には存在しない情報を生み出すハルシネーションの問題が避けられません。また、そもそも生成AIが基にするインターネット上の情報に含まれる間違いや嘘がますます増加している状態は大きな問題です。

 生成AIが広がって便利になっても、正しい情報と誤った情報を、個々人が見極めることがより重要になります。これまでは、そこそこ正しそうな情報と知識をマスメディアから得て、社会や経済状況をある程度把握することができましたが、これからの情報の選択はより個人に委ねられるようになります。ある意味、個々人が対峙する「情報と知識はカオス化」すると言えます。

 マーケターを取り巻く環境も同様です。2024年時点で、英語で検索するとマーケティングに関連する用語はデジタルや技術用語を含めて5,000語程度、マーケティングの業務ツールは1万を超えています。もはやどんなに優秀でも、これらすべてを個人が把握するのは不可能なレベルにまで増えていて、これからも減る気配はありません。さらに、ここに生成AIのハルシネーション問題が加わります。

 こうした「カオス化」の中で、個人が情報と知識に選択責任を持つことは果たしてネガティブなことでしょうか。私はこの変化を「個人の時代」への大きなパラダイムシフトの入り口だと捉えて、短期的なカオスを経て、長期ではよい時代に向かっていくと期待しています。


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2025年以降に加速する「個人の時代」

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この記事の著者

岡田 果子(オカダ カコ)

IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/01/14 13:18 https://markezine.jp/article/detail/47696

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