若年層へのアプローチ強化の背景と「トラフルBBチャージc」の課題
――2026年6月のキャンペーンにおいて、若年層向けの取り組みに注力された背景と、「トラフルBBチャージc」が抱えていた課題について教えてください。
広告代理店を経て、2018年に第一三共ヘルスケアに入社。「ルル」「ペラック」「トラフル」「DNS」など多数のブランドにおいて、デジタルからテレビCMまでプロモーションの全体設計やクリエイティブ制作を担当
北條:まず背景として、口内炎の罹患者は若年層が多く、特に女性が口内炎に罹患しやすいという調査データがあります。そのため、「トラフル」ブランドとしては従来からこの層をメインターゲットに据えていました。
北條:特に今回のキャンペーンについては、この4月に「トラフルBBチャージc」のブランドリニューアルを行ったため、そのタイミングをきっかけに商品自体の認知を引き上げたいという目的がありました。そこで改めて、罹患者の多い若年層に対してコミュニケーションを図り、ブランドや口内炎用薬への「気づき」を与えていきたいと考えたのが取り組みの出発点です。
――ターゲットである若年層に口内炎用薬をアピールすることには、事業としてどのような意義があるのでしょうか。
北條:実は「口内炎になったときに我慢をする」という方が半数以上いらっしゃるという調査データがあります。
我々のミッションは、そうした我慢をしている方々に対して「薬を使って早く口内炎に対処することで、より生活のクオリティが上がるのだ」という気づきを提供し、カテゴリー全体の啓発を行うことです。結果として早いうちから「口内炎は治すもの」という認識を持っていただければ、大人になっても長く使っていただけます。つまり、LTV(顧客生涯価値)の視点からも、若年層へのアプローチは非常に重要なのです。
――このような若年層の行動特性や課題について、BeReal側ではどのように捉え、サポートしようと考えていましたか。
大友:北條さんのお話にもありましたが、口内炎では「寝て治そう」「放置していつの間にかなくなるのを待とう」と我慢してしまいがちであり、これは誰しもが経験しているのではと思います。何らかの不調に対して「薬で対処したほうが良い」とわかりながら、口内炎の場合には、いざというときに「薬」という解決策が想起されにくいという課題があったのではないかと感じます。
一方、「辛いものを食べたい」「流行りの麻辣湯を食べたい」といった口内炎に邪魔されたくないシーンは若者の日常にも確実にあるものです。そこに「こういう解決策がそもそもあるんだよ」と発見してもらう今回の取り組みは我々プラットフォームとしてもサポートできることですし、想起させていく意義があると考えました。
日本IBM、Googleでの広告事業営業を経て、BeReal.へ参画。主に日用消費財メーカーを担当し、若年層に向けたプラットフォーム独自のマーケティング支援を行う
なぜ「BeReal.」なのか? リアルなZ世代とつながるメディア選定
――数あるSNSやメディアの中で、今回の課題解決のパートナーとして「BeReal.」を選び、全体設計に組み込んだ決め手は何だったのでしょうか。
北條:明確に「若年層の多くが利用しているプラットフォーム」として一番に想起されるメディアになっているからです。他のSNSも若年層を抱えていますが、利用者の年齢層が徐々に上がってきている傾向があります。18歳以上をターゲットにしたプラットフォームが多い中、より下の世代を狙うにあたって、BeRealは非常にアプローチしやすかったのです。
また、BeRealには「盛らない」「飾らない」という文化があり、ユーザーが広告に対しても障壁を持たずに受け入れてくれる受容度の高さがあると感じたのも大きな理由です。
――今回は、若年層向けの事前の調査から配信設計、効果検証までもBeRealと一気通貫で行ったそうですね。
北條:弊社としては、基本的に効果が測定できる(メジャラブルな)メニューでなければ出稿しません。PDCA(計画・実行・評価・改善)が回せないものはやらないという方針があるため、前提条件としてそうした効果検証の仕組みが揃っていたことは重要でした。その上で、「Z世代理解」という文脈が非常にポジティブに見えました。
大友:若年層向けの事前調査について補足しますと、一般的な第三者機関の調査では、10代の回答数を集めるのが非常に難しく、どうしても20代以上のデータに偏りがちです。その点、BeRealでは利用するユーザー層から回答数も十分ですし、彼らは大人に対してまったく忖度せず、調査にもとても素直に答えてくれています。10代のリアルな声や数値をしっかりと担保できる点は、我々ならではの面白い強みだと自負しています。

