記憶定着率と購入意向の大幅リフト。BLSに見る定量的成果
――今回のキャンペーンを通じて、ブランドリフト調査(BLS)などの定量的成果や手応えについて教えてください。
北條:これだけ露出量を一気に増やす施策は過去にあまりやったことがありませんでしたが、費用に対する効果としては十二分に役目を果たしていただけたとポジティブに捉えています。思っていた以上に高いリフトを確認できました。

大友:広告・ブランド認知度ともに+7.21ptと、BeReal内の平均でも1.4〜2倍のリフトを記録しました。コスメなどの関心が高い商材なら跳ねることもありますが、製薬系の商材でここまでの数値が出るのは私自身も驚きです。一般的な基準からすると「平均が5pt上がればかなり良い」とされている指標なので、素晴らしい成果でした。
また、名称認知に特化した設計だったにもかかわらず、継続配信(Balance Reach)によって「購入意向」が結果的に媒体平均の約2倍も上がっていました。
――他媒体と比較した際の記憶定着率については、どのようなデータが出ていますか。
大友:「トラフルの広告をどこで見かけましたか?」という調査において、BeRealは主要なSNSプラットフォームと比較して約4.5倍、テレビCMと比較して約5.5倍という圧倒的な記憶定着率を記録しました。全年代ではなく若年層に特化し、「近しい友達の投稿を見ている間」というプライベートな空間に出稿していくことが、記憶に残りやすく、明確な数値につながったのだと考えています。
「日常」を入口に将来のLTVを見据えたポートフォリオへ
――今回の成功を踏まえ、第一三共ヘルスケアとしての今後のマーケティング展望やBeRealへの期待を教えてください。
北條:若年層に対しては従来のマスマーケティングで届きにくいことが最も目立つ課題となっています。当然、それを1つのメディアだけで代替することは不可能です。複数のメディアを複合的にどう掛け合わせ、コミュニケーション設計をしていくかが近年の重要な論点であり、引き続き注視すべきではないでしょうか。
BeRealはユーザーが毎日アクセスするプラットフォームなので、今後はその日のモーメントや季節に合わせたクリエイティブの出し分けに期待しています。たとえば、若年層の多様な興味に対してどう出し分けるか、より細かく作り分けてコミュニケーションしていく必要性を感じています。
――BeRealとしては今後、若年層マーケティングに取り組む製薬会社や消費財メーカーのマーケターにどのような価値を届けていくのでしょうか。
大友:私たちは、実際の若年層が考えていることと、企業様が持っているイメージのギャップを埋める橋渡し役でありたいと考えています。BeRealの「日常的なプラットフォームであり広告認知が上がりやすい」という強みを尖らせつつ、生活に偏在する商材をいかに様々なシーンで自分ごと化させるか、その最適化で価値を届けたいと思っています。
若年層への経済的に独立していなかったり、可処分所得が限られたりという認識からメーカー様が注力対象から外すという判断がしばしばあるものですが、現在では先行投資してLTVを伸ばしていこうという動きも活発化している印象です。我々は将来を見据えるブランドが若年層の理解を深めるお手伝いができればと思います。今回の知見をグローバルのベストプラクティスとして発信していきたいですね。

