SEO対策で最も重要な「被リンク」
「被リンク」とは、あるページから受けているリンクのことだ。「バックリンク」とも呼ばれている。
各検索エンジンでは、検索順位を決定するためのルールを独自に定めている。その指標のひとつとして、「多くのページからリンクされているページは重要である」という考えのもと、被リンクの数や、また、数のみならず、どのようなページからリンクされているか、という「被リンクの量と質」に関する評価をしている。
ディーボが開発した検索アルゴリズム分析ツール「ALGO BUSTER(アルゴバスター)」でも、検索順位の上位サイトと被リンクに関するSEO要因の相関が、ページ内部に関するSEO要因よりも圧倒的に高いことがわかっており、被リンクの重要性が数値で証明されている。
今回の記事では、SEO対策で重要な被リンクを分析する方法について解説する。
検索アルゴリズムを分析できるSEOツール「ALGO BUSTER(アルゴバスター)」の詳細はサイトでご覧ください。
被リンク分析 概要
下の図は被リンク分析のイメージ図である。以下の図の流れで被リンク分析を進めるとわかりやすいだろう。
それでは、次のページより上の図の流れに沿って、被リンク分析内容を解説する。
競合の被リンク分析
- 競合の被リンク分析には無料の被リンクチェックツール、「hanasakigani.jp Pro」を利用する
- 競合の被リンク分析で最初に見るべき重要な項目は「最大ドメイン数」、「ユニークIP数」
競合の被リンク分析は無料の被リンクチェックツール「hanasakigani.jp Pro」を利用する
SEOの外部対策を計画するためには、競合と自社の被リンク状況を把握しておかなければならない。まずは競合の被リンク状況を分析しよう。競合の被リンク分析には「hanasakigani.jp Pro」か「hanasakigani.jp 競合被リンクチェックツール」を利用する。
これら2つのツールの最大の違いは、hanasakigani.jp Proでは被リンクのIP数を取得できる点と競合サイトの平均値が自動で表示される点だ。hanasakigani.jp Proは登録すれば無料で利用できるので、分析の精度向上と作業効率向上の面からもぜひ登録しておきたい。
ここではhanasakigani.jp Proを利用し、「ディーボ」というキーワードで上位表示を目指す場合を想定して、実際にツールを利用しながら競合の被リンク分析のポイントを解説する。
hanasakigani.jp Proで自社と競合を比較する
hanasakigani.jp Proで上位表示したいキーワードと自社サイトのURLを入力し、「IP数含む」にチェックを入れ、対象となる検索エンジンを選択して「Check!」ボタンをクリックすると下図のようなデータが表示される。
hanasakigani.jp Proでデータが表示されたら、まずは画面下部にある「競合平均と自社の被リンク状況」を確認しよう。競合の被リンク分析においては、競合平均と自社の状況を簡単に比較できることが作業効率化を目指す上では必須である。
表示されるデータには被リンクに関する3つのデータと、サイトに関する3つのデータに分かれ、合計6つのデータがある。被リンクに関するデータは以下の3つとなる。
- 被リンク数
- 最大ドメイン数
- ユニークIP数
「被リンク数」は検索エンジンで「link:http://devo.jp/」と検索した際に表示される件数となり、どれくらい被リンク数があるかが分かる。「最大ドメイン数」はこの被リンク数の中から予測される固有なドメイン数である。「ユニークIP数」は被リンクの固有なIP数となる。
hanasakigani.jp Proで表示される「サイトに関する3つのデータ」をどう見るべきか?
hanasakigani.jp Proで表示される被リンク以外の「サイトに関する3つのデータ」についても、どのように見て施策を検討すべきかを解説する。表示されるデータは以下の3つである。
- PR
- Y! Dir
- ドメイン年齢
「PR」はGoogleのページランクを指す。競合にページランクが高いサイトが多く、自社が劣っている場合はページランクの高いサイトから被リンクを受けられるような施策を検討すると良い。
「Y! Dir」はYahoo!カテゴリを指す。競合にYahoo!カテゴリ登録サイトが多く、自社がYahoo!カテゴリ登録をしていない場合は登録も検討してみよう。
「ドメイン年齢」はドメインが管理されている期間を指すが、こればかりは自分でどうしようもない。ドメイン年齢が低すぎると上位表示に時間がかかる場合がある。自社がドメインを取得して間もない場合は、上位表示に多少時間を要する可能性があることを認識しておこう。
hanasakigani.jp Proのその他の特長
hanasakigani.jp Proには他にも以下のような特長がある。
- 調査件数が50件まで可能 (通常版の「競合被リンクチェックツール」では10件まで)
- 調査データはCSVでダウンロードが可能
- 検索アルゴリズムレポートなど各種SEOに関する非公開レポートをダウンロード可能
- 内部対策チェックツール「talabagani.jp Pro」も利用可能
- Yahoo! JAPANでアルゴリズムアップデートがあればメールでお知らせ
被リンクIP数のチェックや競合平均値の表示、検索アルゴリズムレポートなどの各種レポートもダウンロードが可能な、無料の被リンクチェックツール「hanasakigani.jp Pro」の詳細はサイトでご覧ください。
自社の被リンク分析
- 自社の被リンク分析には無料の被リンクチェックツール、「hanasakigani.jp マイサイト被リンクチェックツール」を利用する
- 自社の被リンク分析で重要なポイントは「アンカーテキスト」と「有効であると考えられる被リンク元の把握」
自社の被リンク分析は「hanasakigani.jp マイサイト被リンクチェックツール」を利用する
被リンクの競合分析で、競合と自社のギャップを確認した次にすることは、自社の被リンクを分析することだ。自社の被リンク分析では「hanasakigani.jp マイサイト被リンクチェックツール」を利用する。
マイサイト被リンクチェックツールで表示されるデータにはどんなものがあるのか?
hanasakigani.jp マイサイト被リンクチェックツールで、自社サイトのURLと表示件数を入力して「Check!」ボタンをクリックすると下図のようなデータが表示される。
- 「No.」 … Yahoo!における被リンクの検索結果の順番。その被リンク元ページの評価が高い順に表示される傾向にある。
- 「被リンクのページタイトルとURL」 … リンク元ページのタイトルとURL。
- 「アンカーテキスト」 … 被リンクの文字列を指す。被リンクがテキストリンクではなく画像の場合は、alt属性またはtitle属性の内容が表示される。
- 「nf」 … 「nofollow」の略。被リンクの<a>タグに属性値「nofollow」があるとその被リンクは検索エンジンのランキングに影響を与えないので注意。
- 「PR」 … 「ページランク」の略。Googleが定めているページの重要度を表す総合的な指標。
- 「OBL」 … 「Out Bound Links」の略。リンク元ページで張られているリンクの総数。
- 「HIS」 … ディーボが独自に定義した被リンクの重要度を数値化した指標。数字が大きいほどそのリンクの価値が高いことを表す。
【 自社の被リンク分析で重要なポイント1 】 「アンカーテキスト」
自社の被リンク分析で重要なポイントは「アンカーテキスト」と「有効であると考えられる被リンク元の把握」だ。
アンカーテキストは上位表示を狙っているキーワードか、それに関連するキーワードが理想だ。アンカーテキストで着目すべき点は2つある。
ひとつ目は、アンカーテキストが上位表示を狙っているキーワードと全然違い、かつ、アンカーテキストの変更を依頼できる場合。リンク元サイトには取引先や関係会社もあれば、まったく知らないサイトもあるが、このような時は依頼をして、アンカーテキストを変更してもらう。
ふたつ目は、アンカーテキストの内容が分散しすぎている場合。このような場合は狙っているキーワードでの上位表示にマイナスの影響を及ぼしている可能性もあるので、狙っているキーワードがアンカーテキストの割合の中で多くなるような施策を検討する。
【 自社の被リンク分析で重要なポイント2 】 「有効であると考えられる被リンク元の把握」
自社の被リンク分析で重要なポイントの2点目は「有効であると考えられる被リンク元の把握」だ。この把握によって、有効と考えられる被リンク元ページの傾向を掴み、そのようなリンクがさらに増えるような施策を検討すれば良い。被リンクの有効度はアンカーテキストを除くと、主に以下の2つの視点から推し量ることができる。
ひとつ目は、マイサイト被リンクチェックツールで表示された被リンク一覧の上位に表示されているかどうか、という点。これはページランクの高いページが上位に表示される傾向があるためだ。Yahoo!の検索アルゴリズムではGoogleのページランクそのものを評価基準にしているとは考えにくいが、ページランクが高いページというのはYahoo!でも評価が高いと考えられる。そのため、被リンク一覧の上位にあればあるほど、ページそのものの評価が高く、そこからの被リンクが有効と言える。
ふたつ目は上記の「HIS」値が高いページであるかどうかという点。HISはディーボ独自の計算式を用いたものであるが、計算式の思想としては、「ページランクが高く、そのページからのリンクが少ないページ」からのリンクほど被リンクとしての効果が高いと一般的に考えられているため、その内容をベースに計算式が作られている。
マイサイト被リンクチェックツールで競合サイトを分析する応用した使い方
マイサイト被リンクチェックツールはURLを入力することで使えるツールだが、自社サイトではなく競合サイトを入力して、競合サイトの被リンク状況を詳細に確認することも可能だ。
前述のhanasakigani.jp Proやhanasakigani.jp 競合被リンクチェックツールで競合サイトの被リンク状況を分析していると、被リンク数や最大ドメイン数が少なくても上位表示しているページが存在することがある。このようなページのURLをマイサイト被リンクチェックツールに入力して分析する(競合被リンクチェックツールで表示されたデータの一番右に「蟹」アイコンが表示されるので、このアイコンをクリックすることでも代用できる)。
表示された被リンク一覧を確認し、ページランクやHIS値が高いページを見て、自社サイトにもリンクを設置してもらえないかを検討しよう。また、競合の被リンク状況を見て、自社の被リンク対策に応用できる部分がないかを考えると良い。
自社サイトや特定のURLの被リンク状況を詳細に確認できる被リンクチェックツール、「hanasakigani.jp マイサイト被リンクチェックツール」の詳細はサイトでご覧ください。
ひとつ上の被リンク分析 ~ 被リンク元の被リンク状況を分析する方法 ~
- 被リンク元の被リンク状況を簡単に分析するためには、「hanasakigani.jp Pro」を利用する
- hanasakigani.jp Proで通常はキーワードを入力するところをキーワードではなく、「link:(URL)」と入力する
被リンク元の被リンク状況を簡単に分析するには?
競合や自社の被リンク分析をしていく中で、より高度な被リンク分析で外部対策を検討したい場合は、被リンク元ページの被リンク状況を分析してみよう。
通常、hanasakigani.jpでは被リンク元ページの被リンク状況を分析できる機能はない。ただし、hanasakigani.jp Proやhanasakigani.jp 競合被リンクチェックツールを裏技的に利用することで、被リンク元ページの被リンク状況を簡単にチェックすることが可能だ。ここではhanasakigani.jp Proを利用した方法を紹介する。
hanasakigani.jp Proでわかる被リンク元の被リンク状況
そもそも、「被リンク元ページの被リンク状況」とはどのようなものか。例えば「http://devo.jp/」で解説すると、http://devo.jp/の被リンクはいくつかあるが、この各被リンク元ページの被リンク状況となる。
hanasakigani.jp Proは、通常であればキーワードを入力し、競合サイトの被リンク状況を分析するツールだ。しかし、ここで競合の被リンク分析ではなく、「http://devo.jp/の被リンク元ページの被リンク状況」を分析する場合は、キーワードを入力する変わりに「link:http://devo.jp/」と入力する。
上図のようにキーワード入力欄にキーワードではなく、「link:http://devo.jp/」と入力して「Check!」ボタンをクリックしてみよう。すると下図のように「http://devo.jp/」の被リンク元ページの被リンク数や最大ドメイン数、ユニークIP数などがわかる。
あとは前述の「マイサイト被リンクチェックツールで競合サイトを分析する応用した使い方」と同様に、有力な被リンク元サイトを発見したら、自社サイトにもリンクを設置してもらえないかを検討、および、競合の被リンク状況を見て、自社の被リンク対策に応用できる部分がないかを考えると良い。
その他の被リンクに関するお役立ちツール
最後に「hanasakigani.jp」以外にも被リンクに関する便利な無料SEOツールがあるので紹介する。
ターゲットURLの被リンク上位300件を一覧で抽出!
被リンク分析をする中で、自社や競合の被リンク一覧を抽出したいという場合もあるだろう。そのような場合は、「ohotuku.jp 被リンク一覧抽出ツール」を活用しよう。
上図のように被リンク300件と、相互リンクであれば「○」が表示されるため、相互リンクのチェックも可能だ。表示された内容はCSVでダウンロードができる。
被リンク300件を簡単に抽出できる、「ohotuku.jp 被リンク一覧抽出ツール」の詳細はサイトでご覧ください。