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撮影現場でスムーズに立ち回る秘訣 当日を迎えるまでに必要な「準備」のコツとは

 「経験も知識もないのに、仕事で撮影のディレクションを任された」。そんなとき何から手をつけるべきでしょうか。この連載では撮影ビギナーの方に向け、撮影プロジェクトも多く手がけるデザイン会社・コンセントのデザイナーやディレクターが、普段業務で実践していること、辿り着いた考えかたなどのノウハウを、実際のエピソードを交えて紹介します。第2回のテーマは「準備」。デザイナーやディレクターが撮影当日を迎えるまでにどんな準備をしているのか、基本のタスクや進めるときのポイントをお伝えします。

「準備」はハプニングと“うまく付き合う”ためのもの

 撮影前にどの程度準備をしておくかは、撮影内容によってケースバイケースです。場合によってはあえて撮影プランを固めすぎず、アドリブで挑むこともあるかもしれませんが、コンセントでは基本的に綿密に撮影の事前準備を行っています。理由は大きくふたつあります。

  1. 撮影現場でのハプニングに臨機応変に対応するため
  2. タスクと担当を明確にしチームプレーを円滑にするため

 もちろん、準備しておくことでハプニングを事前に回避できるという側面も大いにあります。しかしながら、どんなにしっかり準備をしても、撮影現場では良いことも悪いことも含めいろいろな事態が発生します。

 それでも、あらゆる状況を想定して準備しておくことで、ハプニングが起きてもすぐに代替案で進めるなど臨機応変に対応することができます。さらに、撮影チームの各メンバーが自分の役割を把握し主体的に立ち回ることで、メンバー同士でスムーズに連携し切り抜けることも可能です。

 撮影は本当に“ナマモノ”。私も毎回「予定どおりにいかないのは予定どおりだ!」と、おまじないのように唱えながら、撮影現場に向かっています。

撮影前に行っておきたい“基本のタスク”とは

 では具体的にどのような準備をすればよいでしょうか。実際に私が撮影前に行っている基本のタスクは次のとおりです。必須のタスクと、状況に応じて必要となるものに分けています。

撮影準備 基本のタスク

必須のタスク(先に着手する順)

状況に応じて必要となるタスク(発生頻度順)

 あらためて書き出してみると、必須のタスクはたった4つ。意外とシンプルだと感じるかもしれません。では、この4つのタスクを行う目的とは何でしょうか。それぞれどのように準備しておけば、撮影を成功に導けるのでしょうか。

 そこにはっきりとした答えをもたないまま「何となく準備」してしまうと、撮影当日のあらゆる状況に対応するのは難しいでしょう。なぜなら「撮影準備はケースバイケース」と冒頭でもお伝えしたとおり、プロジェクトの目的や状況によって、それぞれのタスクにおけるベストな準備状態は異なるからです。撮影準備の難しさはこの点にあります。

 “タスクのベストな準備状態”を的確に判断できるようになるには、ある程度経験を積む必要もあると思います。ですが撮影ビギナーであれば、まずは必須の4つのタスク「撮影ラフ作成」「香盤表作成」「ロケハン」「事前打ち合わせ」について、準備する目的や、その準備が撮影当日にどのような効果をもたらすのかを理解することから始めてみてはいかがでしょうか。

この記事の続きは、「CreatorZine」に掲載しています。 こちらよりご覧ください。

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2023/08/21 08:00 https://markezine.jp/article/detail/43133

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