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Next Leaders' Hint

ゼロワングロース廣崎さんが思う BtoBマーケティングの最も楽しくて難しいポイント【前編】

 ベテランの層が厚いマーケティング業界で活躍する、次世代のマーケティングリーダーに焦点を当てた本連載。ホストを務めるsusworkの田岡さんが、世代の近いゲストとの対話を通じて、マーケティングやキャリアプランニング、マネジメントのヒントを20代の読者に提示します。第二回のゲストは、ゼロワングロースの廣崎さんです。対談が大いに盛り上がったため、前後編に分けてお届けします。前編にあたる本稿のテーマは、BtoBマーケティングの特徴と醍醐味です。

きっかけは13歳のハローワーク

田岡:廣崎さんは、なぜマーケターになろうと思われたんですか?

suswork 代表取締役 田岡凌さん
suswork 代表取締役 田岡凌さん

廣崎:大学では社会学を専攻していて、ビジネスにはあまり興味を持っていませんでした。大学四年生のときに「これから何をすればいいんだろう」と路頭に迷い『新 13歳のハローワーク』(幻冬舎)を読んでマーケティングの仕事を知ったんです。

ゼロワングロース 取締役 兼 COO 廣崎依久さん
ゼロワングロース 取締役 兼 COO 廣崎依久さん

田岡:13歳のハローワークにマーケターって載ってるんですね。

廣崎:マーケティングと社会学に通じるものを感じて「やってみたい」と思ったものの、知識がありませんでした。企業インターンを通して学ぼうと思い、入った先がマーケティングオートメーション(※)ベンダーのMarketo(マルケト)です。今振り返ると「かなりニッチなところに行ったな」と自分でも思いますが(笑)、BtoBマーケティングの最先端と言われていた企業で学べるなら楽しそうだと思って。そこからずっとBtoBマーケティング一筋です。

※獲得した顧客の情報を一元管理し、主にデジタルチャネルを通じたマーケティング活動を自動化する概念およびツールのこと

田岡:インターンを経てそのままマルケトに入社されたんですか?

廣崎:その道も考えたんですが、幼い頃から海外で働きたい願望が強かったので、渡米して教育コンテンツプラットフォームを運営するCoursera(コーセラ)に入社しました。その後はシンガポールに移り、DSPベンダーのMediaMath(メディアマス)を経て今に至ります。

購買プロセスの複雑さにやりがいを感じる

田岡:マーケティングに興味を持つ人の多くがBtoCの道を選ぶ中、初手からBtoBを選んだ理由はありますか?

廣崎:海外で働きたい思いが先にあって、テクニカルな知識を身に着けたほうが重宝される、要は採用されやすいと考えたからです。向こうでは専門性がないと相手にしてもらえないので……。実際にMarketoで働いてみて、マーケティングオートメーションに関する専門性は身に着きました。

 欧米の企業はジョブ型雇用(※)のため、その道の専門性を極めたプロフェッショナルが集まりますが、日本企業にはジョブローテーションを通して様々な領域のスキルをまんべんなく学べる環境が整っていますよね。それも素晴らしいと思います。

※企業にとって必要なスキル、経験、資格を持つ人材を、職務内容などを限定して採用する雇用方法のこと

田岡:廣崎さんから見て、BtoBマーケティングならではの楽しさはどんなところにありますか?

廣崎:私はBtoCのマーケティングを経験したことがないので、両者を比較することはできませんが、BtoBマーケティングの最も楽しくて最も難しいポイントは、やはり購買プロセスの複雑さにあると思います。意思決定権を持つ人が5、6人いたり、そのうちの一人が辞めると全てが振り出しに戻ったり。自分たちでコントロールできる範囲が限られているんです。

 たとえばECサイトのマーケターがWeb広告を打ってコンバージョンが発生した場合、施策の効果は収益という形で表れますよね。BtoCのマーケティングではそういう点にやりがいを感じられると思うんですが、BtoBの場合はそこでコンバージョンが発生したとしても、実際の売上につながるのは数ヵ月~数年先。つまり効果が見えづらいんです。適切なツールや施策でその見えづらさを乗り越えて、成果を生むチャレンジにやりがいを感じます。

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BtoBマーケターは顧客視点が身に着きづらい?

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この記事の著者

渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)

1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/02/13 09:00 https://markezine.jp/article/detail/47761

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