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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2026 Autumn

イベントレポート

グランプリは花王!YouTube Works Awards Japan 2026の受賞作品を一挙紹介

“あえて無言”の動画で売上9.5億円増の「プレミアムガーナ」

 オフライン(店頭)での売上拡大というビジネス目標達成に貢献したキャンペーンを表彰する「Best Offline Sales Lift部門」。同部門の部門賞に選ばれたのは、ロッテの『プレミアムガーナ「劇的一粒」コミュニケーション』だ。

ロッテ/『プレミアムガーナ「劇的一粒」コミュニケーション』

 カカオショックによる原材料高騰が影響し、コンビニで約500円前後するプレミアム価格となったプレミアムガーナ。チョコライト層にとっては手が出しにくい価格であるため「500円を払ってでも食べる価値があるご褒美チョコ」という認知を一般層・チョコライト層において獲得し、商品を手に取ってもらうことが急務だった。

 商品を食べた後にあえて言葉を発さずリアクションするタレントの姿を描き、期待感と好奇心を醸成。ほかにもクリエイターとのコラボ動画やYouTubeショートを通じた縦型CMの配信などを実施した結果、プレミアムガーナ全体で売上172%(ローンチ後7週間累計時の昨対比較)を記録し、売上は9.5億円増という驚異的な数字となった。

VoC分析から動画制作までAIで自動化したメルカリ

 YouTube広告のキャンペーンプランニングもしくはクリエイティブ制作、またはその両方でGoogle AIを効果的に活用し、優れたビジネス成果を達成した革新的なYouTube広告キャンペーンを表彰する「Best Use of Google AI部門」。同部門の部門賞に選ばれたのは、メルカリの『やさしいメル﨑』だ。

メルカリ/『やさしいメル﨑』

 2025年にAI-Native Companyの実現を宣言し、AI活用による意思決定の迅速化と業務改善を推進しているメルカリ。一部の不正利用者に関するニュースによってネガティブなイメージも存在する中、安心安全なマーケットプレイスであることを自然な形で伝える必要があった。

 そこで、累計数十億件の取引レビューとSNSのVoCから「ユーザー同士の優しさ」を抽出するAIリサーチを敢行。Google Agent Development Kit(※)で構築した分析エージェントやBigQuery上のデータをGeminiで解析し、心に響くエピソードを発掘した。そのエピソードを基に動画をAIで制作したところ、目標の40%を上回る好意度42.1%を記録し、直近2年間のタレント非起用クリエイティブにおいてNo.1のブランドリフトを達成。好意度のベースラインが高まった状況で、コネクテッドテレビを軸に未利用層の「なんとなくの不安」という厚い心理的障壁を打破した。

※AIエージェントの構築・評価・デプロイを一貫して行えるGoogleのオープンソースフレームワーク

雪印メグミルクが骨の問題を啓蒙してブランドイメージを向上

 収益やビジネスインパクトを超えて、自社のブランドパーパスを表現し、社会的意義のあるコミュニケーションを展開したキャンペーンを表彰する「Force for Good部門」。同部門の部門賞に選ばれたのは、雪印メグミルクの『CHECK-2cm「母さん、少し小さくなった?」』だ。

雪印メグミルク/『CHECK-2cm「母さん、少し小さくなった?」』

 数多くの乳製品や、骨密度を高める成分「MBP」などを扱う雪印メグミルクでは、自覚症状がなく自分ごと化しづらい骨の問題に意識を向けてもらうため、2024年度に「骨太な未来プロジェクト」を立ち上げた。その一環で、高齢女性とその家族に向けた訴求を実施。骨の健康に取り組む企業としての認知獲得と企業好意度向上を目指した。

 親子で話す機会が生まれやすい年末年始の帰省シーズンに集中してコミュニケーションを行なった結果、コーポレートイメージの明確な向上が見られた。ターゲットの50代女性で「雪印メグミルクは信頼できる企業である」と答えた人の割合は、この動画の非接触者では57.1%であったのに対し、接触者では73.2%と16.1ポイントも上昇。KPI外ではあるが、完全視聴率も目標対比120.6%と大幅達成に至った。「乳製品を取り扱う企業の広告として印象が良い(女性50代)」「最後まで聞くと、母親を思いやるやさしさに溢れていて、胸が熱くなる。牛乳を飲もうと思う。牛乳の必要性を感じる。説得力がある(女性70代)」などの好意的なコメントも寄せられた。

 以上8作品が、YouTube Works Awards Japan 2026の受賞作品だ。審査委員長の松井美樹⽒は、広告が邪魔もの扱いされがちな状況に触れた上で「ファイナリストの作品では、ただコンテンツの中に広告を上手く忍び込ませるだけでなく、商品・ブランドが存在することでコンテンツのおもしろさがブーストされ、新たな熱狂を生んでいた」と講評する。生成AIの活用も各社で進む中「AIで生まれた我々の時間を、意思のある新しいチャレンジに費やしても良いはず。そのヒントを受賞作品から学んでほしい」と語り、アワードを締めくくった。

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この記事の著者

渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)

1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/06/16 15:00 https://markezine.jp/article/detail/50860

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