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AI時代に問われる「選択と集中」 HubSpotのCMOに聞くトレンドと二つの次世代戦略

ROIを左右する「分析ツール」と「地道なテスト」

 セッションでは、ROI改善に求められる戦略についても触れられた。伊佐氏が示した同社の調査によると、対象となった日本のマーケターのうち67%が、マーケティング施策に関してROI(投資収益率)目標の達成を求められる傾向が強まっていると回答したという。

HubSpot調査

 ボドナー氏は、ROI達成への意識の高まりは、マーケティング領域に限らず全社的な事柄であるとした上で、次のように述べる。

「ROIの測定における最大の課題は、活動の目標が一つに絞られていないことです。複数の目標に関心を分散すると余計にコストがかかるため、まずは明確な目標を一つだけ設定して集中的に取り組むことが重要です」(ボドナー氏)

 一方で、ROI測定に必要な手法についても確認すべきだ。ボドラー氏は現在の施策とROIを把握するために必要不可欠なものとして「アトリビューション分析」に触れ、その実行においてはHubSpot製品にもあるような分析ツールが役立つと説明する。

 ツール導入により、特定のキャンペーンによる収益への貢献度を測定できるようにする必要があるという。

 当然ながらROI測定は過程に過ぎず、結果を踏まえた改善こそが真の目的だ。改善の手法は、投資を減らすか、収益を増やすかの2択。ボドナー氏は投資に対する収益を増やすことを勧める。

 投資から高いリターンを得るには、定めた目標に影響をおよぼす細かな要素において、実行できる選択肢の一つひとつを、対象を絞りながら地道にテストしていくことが重要だという。具体的には、オーディエンスのターゲティング、対象者に向けて配信するメッセージ、画像や文章などのコンテンツを実際に表示する方法といった要素を順番に、対象を明確に絞って検証する。テストの対象が適切であれば、ROIは改善し、会社の投資に対して明確なリターンが得られるはずだ、と説明した。

顧客目線を忘れずに施策を行うことがCVR向上への道筋

 ボドナー氏はROI改善で示す例のように、マーケターは根気強さを持って、地道に施策を試していくことが重要だと語る。

「マーケティングは毎日の食生活が健康を左右するのに似ています。アイス一つでは不健康にはなりませんが、アイスを一年間毎日食べ続ければ健康を損なう。良くも悪くも積み重ねが結果を生み出します。マーケティングも同じで一つの広告やキャンペーンにビジネス全体を変えるほどの威力はありません。しかし長期的に見れば取り組みを続けることで、大きな変化を起こせる可能性が高まります」(ボドナー氏)

 ボドナー氏は上記と同じく基本的なマインドであり、マーケターが最も忘れてはならないものとして「顧客目線」を挙げた。顧客のニーズや要望を中心に考えて、Eメール一つを見ても顧客にとって役立つ情報を提供することで、CVRは必ず上昇するという。

 マーケティングリーダーにとって現在は、予算やROIの重視など、制約が多くなってきている状況だ。しかし、ボドナー氏は現在のマーケティングを取り巻く状況を“おもしろい局面”だと表現し、次のようウェビナーを締めくくった。

「予算制限もROI重視もむしろ喜ばしいことです。すべきことが減って、本当に必要なことに重点的に取り組めるようになれば、選択と集中により、さらに高い価値を生み出せるはずです。AIなどの次世代テクノロジー環境の変化を常に注視し、製品情報の検索方法に及ぼす影響を敏感に察知してください。自社に有利となる優れた戦略を構築できるでしょう」(ボドナー氏)

日本のマーケティング従事者が感じる課題とは?

 HubSpot Japanでは、日本のマーケティング組織で働くビジネスパーソン732名を対象に「マーケティング組織が抱える課題」についての意識調査を実施。広告費が高騰しているうえ、予算が削減されつつもこれまで以上に高い費用対効果を求められていること、生成AIをはじめとした新技術への不安など、これまでとは異なる課題が浮かび上がってきました。
 現在、日本のマーケティング従事者は何を課題と捉えているのか。詳しく知りたい場合は、下記リンクから詳細資料をダウンロードできます。

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この記事の著者

釘﨑 彩子(クギサキ アヤコ)

 2019年からマーケティング・広告の専門出版社で編集者として勤務。広報・PR分野を中心に編集業務にあたる。2022年よりフリーランスのライターに。媒体問わず、マーケティング、広報、経営者インタビューなど、ビジネス領域を中心に幅広く執筆。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:HubSpot Japan株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2023/09/05 13:19 https://markezine.jp/article/detail/42747

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