SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

MarkeZine Day 2025 Spring

Z世代の「買いたい」を刺激する2つのトリガーとは?企業が取るべき「60点の共感」戦略


Z世代のインサイトは捉えるには? 5つのポイント

 今瀧氏は次に、Z世代のインサイトを捉えるために必要な5つのポイントを提示した。

  1. 都合のいいターゲット設定はやめよう。「実在する人物」をペルソナに:実在する人物はSNSで見つけることは簡単だが、「こんな人がターゲット」という人を実際に捜し当てたほうがいい。
  2. コミュニケーションは消えない。コアファン→ファンへの会話を注目しよう:コミュニケーションは人が人である以上、なくなることはない。コアファンがどのようにファンや友人らに説明をするのか、そのコンテクストに注目することが大切。
  3. 消費者同士のコミュニケーション(UGC)をそのまま広告にしちゃおう:消費者同士のコミュニケーションこそが、広告の素材になりえる。広告くさくないリアルな声が共感を呼ぶ。
  4. n=5で抽象化した共通項(60点)を掘り当てよう:n=1ではなく、n=5、つまり5人がなんとなく共通して共感できるポイント(60点)を探ることが拡散につながる。
  5. チームに「若者(ターゲット)」の声を取り入れよう:当事者の声は必須。彼らの声を取り入れていくべき

 「エモマーケティングは単なる感情的なアプローチにとどまらず、消費者が自らブランドの一員として関わる仕組みを作ることで、持続的なファンを生み出すことが可能になります」(今瀧氏)

画像を説明するテキストなくても可

「ユーザーに一瞬で価値を伝えられるか?」が鍵に

 今瀧氏は、Z世代市場の将来性について「Z世代は、10年後も20年後もZ世代のままです。この市場は確実に成長します」と語る。

 短期的に見ればまだ年齢の若い彼らの購買力は低いかもしれないが、長期的に見れば右肩上がりに成長していく市場である。Z世代の価値観が社会のスタンダードになっていくことを考えれば、今後のマーケティング戦略では彼らの消費行動を的確に捉え、共感を得られるコミュニケーションを設計することが重要になる。

 これまでのようにトレンドは新たに生み出されるというよりも、時系列などは関係なくコアになったファンがファンに伝えていくことで再生産されていく。そのため昔のモノ・コトが今になって流行ることもある。

 「コンテンツはデジタル上に長らくストックされており、それを誰がどのように見つけ、どのように伝えるかで拡散します。これをマーケティングプロモーションで再現するには、『エモを刺激するUGC』と『タイパニーズ』を両輪活用し、ユーザーに一瞬で価値を伝えられる作り込みが求められます」と今瀧氏は述べ、同セッションを締めくくった。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
MarkeZine Day 2025 Spring連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

中村 祐介(ナカムラ ユウスケ)

 株式会社エヌプラス代表取締役

 デジタル領域のビジネス開発とコミュニケーションプランニング、コンサルテーション、メディア開発が専門。クライアントはグローバル企業から自治体まで多岐にわたる。IoTも含むデジタルトランスフォーメーション(DX)分野、スマートシティ関連に詳しい。企業の人事研修などの開発・実...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2025/06/16 14:30 https://markezine.jp/article/detail/48584

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング