ポイ活と新NISAに共通するもの
もう一つ注目したいのが、行動の進化です。キャッシュレス決済ではクレジットカード利用が現金よりも大きく上回りました。また、9割以上が「ポイ活」を実践しています。一方で、新NISAの利用率は前年比11ポイント増、iDeCoも伸長しています。
一見すると、ポイント活動と投資は別の行動に見えます。しかし共通するのは、「小さく積み上げる」発想です。一発逆転を狙うのではなく、日常の延長線上で着実に重ねていく。増やすことよりも、物価上昇により現金の価値が下がり続ける中で、投資により減らさないことを意識する。これは投機ではなく、生活防衛型の長期志向と言えるでしょう。シニア女性は、決して保守的なだけではありません。むしろ環境変化に合わせて、堅実にアップデートしています。
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成熟経済の主役になるシニア
お金の使い方に関する満足度の低下、節約疲れ、無駄遣いの後悔。こうした現象だけを見ると、不安定に映るかもしれません。しかし全体を俯瞰すると見えてくるのは、揺れながらも自分なりの基準を磨いている姿です。価格の安さだけでは動かない。派手な訴求にも飛びつかない。代わりに、「納得できるか」「信頼できるか」を丁寧に見極める。
大量消費の時代とは異なり、今は成熟経済のフェーズです。その中で、50代以上の女性は“守り”の存在ではなく、むしろ消費を主導する存在になりつつあります。
節約の限界と向き合いながら、後悔から学び、知恵を積み重ねる。その先にあるのは、倹約でも浪費でもない、「自分らしいお金との付き合い方」です。
企業に求められるのは、価格競争ではなく信頼競争です。シニア女性は、守られる存在ではなく、成熟経済を動かす“選ぶ側”です。市場は、これからも成熟経済の主役である彼女たちに試され続けることになるでしょう。
【調査概要】
調査方法:WEBアンケート
調査対象・有効回答者数:55~79歳の全国のハルトモ(ハルメクのモニター組織)の女性510名
調査実施日:2025年6月24日(火)~6月30日(月)
※ 2024年調査は6月に実施、55~79歳の全国のハルトモの女性536名
※ 25年・24年調査とも、年齢5歳刻みで回答者数が均等になるよう補正
調査主体:株式会社ハルメク・エイジマーケティング ハルメク 生きかた上手研究所
