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MarkeZine Day 2026 Spring

SNS起点で生まれるマーケティングトレンド

Xから予測する2026年春の美容トレンド 「防御美容」が本格化、日本ブランドへの信頼回帰も

2025年春は「高揚感」と「耐久性」が二大需要だった

 では、昨年春は何が起きていたのでしょうか。2025年春に出現率が増加したワードを見ると、3カテゴリーに共通していたのは、春らしい軽やかさや高揚感を楽しみたい一方で、春夏に向けた崩れや不安定さにも先回りしたいという需要でした。

2025年春の美容トレンドキーワード
2025年春の頻出キーワード一覧
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 コスメでは、「多幸感」「ティント」「眉」「ライナー」「下地」「毛穴」「赤み」「汗」「落ちる」「夏」といったワードが増加しました。春らしいピンクや血色感、多幸感のあるメイクが好まれる一方で、4月中旬〜5月には既に、汗・皮脂・UVによる崩れを見越した“春夏仕様のベースメイク”への関心が高まっていました。毛穴や赤みをカバーし、崩れにくく、落ちにくいことが重視され、アイライナーやティント、眉マスカラなど、持続力と抜け感を両立するアイテムが支持されていました。

 スキンケアでは、「日焼け止め」「UV」「紫外線」「毛穴」「角栓」「皮脂」「クレンジング」「酸」「角質」「くすみ」などが増加しました。春はやはり、紫外線や花粉、皮脂などの外的刺激に備える必要性が高まり、UVケア、クレンジング・洗顔の見直し、毛穴・角栓・くすみ対策が伸びる季節です。特に印象的だったのは、毛穴や黒ずみを“汚れ”の問題としてだけでなく、皮脂酸化管理の問題として捉える視点が広がっていたことです。アゼライン酸や角質ケアへの関心が高まったのも、その延長線上にある動きと言えそうです。

 ヘアケアでは、「頭皮」「前髪」「縮毛矯正」「ストレート」「乾かす」「種類」といったワードが増加しました。ヘアケアはスキンケアほど季節専用の課題が強いカテゴリーではありませんが、春は花粉やPM2.5、紫外線などの影響で頭皮がゆらぎやすくなり、同時に梅雨前を見越したうねり・前髪・ストレート対策への需要が本格化する時期でもあります。また、オイル・ミルク・ミストなどを悩み別に使い分ける投稿も目立ち、ヘアケアは“人気商品を買う”から、自分に合う組み合わせを選ぶ段階へ進んでいました。

2026年春:春らしさを楽しむために、“まず守る”美容へ

 昨年春の季節要因とこの冬の傾向を踏まえて、2026年春のトレンドを予測します。2026年春の美容市場を読み解く上で鍵になるのは、「防御しながら、軽やかに整える」という視点です。

 コスメでは、冬に強まった「似合わせ設計」を土台に、春らしい多幸感や透明感をのせる流れが続きそうです。ただし主役は色そのものではなく、その色をきれいに見せる土台です。ピンク、桜、ミュートカラー、バレエコア系の多幸感カラーは引き続き注目される一方で、それを垢抜けて見せる条件として、毛穴・赤みをカバーし、厚塗り感なく、崩れにくいことがより重視されるでしょう。2026年春のコスメは、「似合わせ多幸感」と「耐久透明感」をどう両立するかがポイントになりそうです。

 スキンケアでは、PDRNやアゼライン酸などの成分トレンドは継続しつつも、主題は防御美容の高度化へ移っていくと見ています。春に求められるのは“攻め感”そのものではなく、花粉、紫外線、皮脂、毛穴、くすみまでをまとめてコントロールしながら、肌治安を保つことです。さらに、下地までスキンケアの延長として捉えられている今、UV、皮脂コントロール、バリアケア、メイク前の仕込みを別々に語るのではなく、日中の仕上がりまで含めて一体で提案する視点がより重要になりそうです。

 ヘアケアでは、美髪家電・頭皮美容液・ナイトルーティン路線を引き継ぎつつ、より頭皮防御美容と朝ラクヘアの方向へ具体化していくと考えられます。花粉、PM2.5、紫外線の影響で頭皮が乱れやすく、そこに梅雨前のうねりや前髪崩れが重なる春は、毛先補修だけでなく、まず頭皮環境を守ることが重要になります。同時に、高機能ドライヤー、アウトバス、前髪キープ、ストレート維持、ヘアUVなどを組み合わせながら、朝のスタイリング負荷を下げる設計もより支持されそうです。

 2026年春の美容市場を一言で言えば、「春らしさを楽しむために、まず守る」です。華やかさや高揚感は引き続き求められる一方で、それらを成立させる条件として、「崩れにくい」「乱れにくい」「自分に合うから盛れる」ことがより重要になっていくでしょう。2026年春に選ばれるのは、可愛い、盛れるだけでなく、その状態を無理なく保てることまで提案できる美容だと考えています。

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この記事の著者

奥村 咲香(オクムラ サキカ)

スパイスボックス Social Insight Lab.アナリスト
 プロデューサーを経て、スパイスボックス独自のSNSデータを活用した、SNSアカウント運用・オフライン統合施策・新規事業立案などを目的としたプロジェクトにおけるデータ活用・戦略立案に参画。現在はナショナルクライアントを中心に、各SNSプラットフォームを...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/04/06 09:00 https://markezine.jp/article/detail/50614

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