データが明かした「ファンの熱量」と「新規獲得の伸びしろ」
MZ:実際の分析から、どのようなデータが浮かび上がってきたのでしょうか。
行方(電通デジタル):特に印象的だったのは、18〜30代女性の来館者比率が1都3県の人口構成と比べてかなり高かったこと。さらに「アニメ・キャラクターイベント」や「推し活」との親和性が極めて高かった点です。この層は、特定の主要SNSを他のメディアと比較して圧倒的によく使っているという傾向もわかり、今後の施策を考えるうえでの重要な示唆が得られました。
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また、「口コミ」経由での来館認知が他の認知経路と比較して突出して高いというユニークな特徴も浮かび上がっています。来館者が「誰かにこの体験を共有したい」と熱量を持っておすすめしたくなる施設であることが、データからも裏付けられたのです。
MZ:金子様は分析結果を受けて、どのような手ごたえを感じましたか。

金子(サンシャインシティ):これまで「現場の感覚として、何となく掴んでいたこと」が客観的なデータによって裏付けられ、感覚が確信に変わった手ごたえは非常に大きかったです。また、商圏分析のデータから、新規獲得の「隠れた伸びしろ」も見出すことができました。
今後は、この精緻なデータを社内に展開し、事業部門や経営層、現場スタッフまでが、部署の垣根を超えて「同じ目線」で会話できる環境を作っていきたいですね。
さらに、私たちが40年以上大切にしてきた「池袋の街との結びつき」についても、大変嬉しい成果が出ています。今回の調査で「サンシャインシティの存在が池袋エリアの魅力度を高めていると思うか」とアンケートをとったところ、非常に多くの方から肯定的な回答をいただけました。
「データを共通言語」に、次の10年・20年先を見据えた街づくりへ
MZ:今回の分析を踏まえ、今後どのような取り組みを推進したいとお考えですか。
金子(サンシャインシティ):今回の調査で得られた商圏・属性・行動データをファネルに紐づけることで、「どの段階の生活者に、どのチャネルで、どんな体験を届けるべきか」がクリアになってきます。これにより、現場の限られたオペレーションコストと、ファン育成の取り組みをどう両立させるかという課題に対しても、無駄なく、高い解像度で施策を打つことができると考えています。
そして中長期的には、サンシャインシティ単体にとどまらず、池袋エリア全体をより魅力的な街に進化させることの一助になれればと思っています。今回得たデータを「街づくりの共通言語」にして、次の10年、20年先の池袋をつくっていきたいですね。
MZ:最後に、サンシャインシティにとって電通デジタルはどのような「パートナー」でしょうか。
金子(サンシャインシティ):私たちにとって電通デジタルの皆さんは、私たちの悩みや複雑な課題をどこまでも「自分事化」して、粘り強く向き合ってくださる本当に心強いパートナーだと感じています。各領域のスペシャリストが揃い、その圧倒的な実行力とスピード感は本当に頼もしかったです。
伊藤(電通デジタル):そう言っていただき、光栄です。我々は、単に調査や分析を実施して終わりにするのではなく、「クライアントと伴走しながら、マーケティング課題を解決するための武器として、具体的なアウトプットを提示する」スタンスを大切にしています。
本当に重要なのは、分析結果から「どの領域を攻めて伸ばすべきか」「生活者の求める価値に対してどのような打ち手をとるべきか」を導き出し、具体的な次のアクションへと確実につなげることだからです。

伊藤(電通デジタル):私たちは今、まさにその「どう活用するか」という一歩踏み込んだ領域において、特にAIの活用に力を入れています。独自の対話型AI開発ソリューションをはじめとした最新のテクノロジーを組み込み、「データを持っている」状態から「データを基に意思決定し、次のアクションを起こせる」状態への進化を支える。それこそが私たちの強みであり、今後も提供し続けていきたい価値です。

