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マーケティングOSのアップデート

【広告会社OS診断プログラム】あなたの会社は旧世代?AI時代に淘汰される組織を見抜く5つのチェック

 広告業界で数々の変革を提唱してきた横山隆治氏による連載。事業会社のマーケティングOSのアップデートを説いた第2回に続き、第3回は広告会社の「現在地」を暴く診断プログラムを公開する。5つの領域から自社のOSを見つめ直した先に待っているのは、AI時代における組織の「フロントシフト」だ。淘汰の波を生き残るために、自社やパートナーのOSは更新可能か、まずはセルフチェックから始めてみたい。

診断の考え方:問われているのは「能力」ではなく「OS」である

 この診断を進めるにあたって、大前提として理解していただきたいことがあります。それは、ここで問うているのは個人の「能力」や「スキル」ではないということです。

  「デジタルマーケティングが上手か下手か」「AIを使えるか使えないか」といった話ではありません。「できない」のではなく、そもそも「そう判断・評価するOS(価値観や仕組み)になっていない」のではないか――その組織に深く根づいた無意識のルールセットを見抜くための質問です。

 以下の5つの領域について、当てはまる項目がいくつあるかぜひチェックしてみてください。

広告会社OS診断チェックリスト

価値定義OS(What is “Good Work”?)

Q1. 成功案件の定義が「認知拡大」「話題化」「受賞」に偏っている

Q2. クライアントの売上やLTV、CRM成果は「あちら側の話(専門外)」とされがちだ

Q3. メディアの費用対効果よりも、「企画のキレ」や「表現の斬新さ」が高く評価される

Q4. SNSやリテールメディアは、全体設計の後回し(オプション扱い)になりやすい

【診断結果】該当項目が多いほど、絵に描いたような「マス広告時代OS」のままです

意思決定OS(Who decides & by what)

Q5. 施策の最終判断が、営業責任者やクライアントの「好み」で決まる

Q6. データよりも「過去の成功体験」や「上層部の一声」が優先される

Q7. 進行中の施策に対して、中止や修正の判断を下すのが極端に遅い

Q8. AIやデータはクライアントへの「説明用(言い訳)」であり、判断の主体にはなっていない

【診断結果】該当項目が多いほど、データ軽視の「経験主義・属人OS」と言えます

工作分業OS(How work is structured)

Q9. 営業、プランナー、制作、メディアの各部署が完全に分断(縦割り)されている

Q10. CRM、EC、リテール領域は「自分たちの領分ではない」と認識している

Q11. SNSの運用は外注に丸投げしており、社内に知見やノウハウが蓄積されない

Q12. 顧客データやIDを横断して、統合的なコミュニケーションを設計する部署がない

【診断結果】該当項目が多いほど、部分最適しか生まれない「縦割り分業OS」に陥っています

評価・人事OS(What people are rewarded for)

Q13. 社員の評価基準は「案件の獲得額」や「担当する売上規模」が最優先である

Q14. クライアントの長期成果(LTV改善など)に貢献しても、評価指標に入っていない

Q15. AIの活用による業務効率化や、組織の業務改善そのものは評価されにくい

Q16. 突出した専門性を持つ人より、社内を「器用に回せる人(調整型)」が昇進しやすい

【診断結果】該当項目が多いほど、目先の数字を追う「短期売上・営業主導OS」です

学習・進化OS(Can the company evolve?)

Q17. 失敗事例は社内で共有されず、成功事例のノウハウも個人のなかに属人化している

Q18. あるチームが犯した同じ失敗を、別のチームが別の案件で繰り返している

Q19. なぜその案件が成功したのか、再現するための条件が言語化されていない

Q20. AIやリテールメディアといった新しい武器の活用が、特定の「個人」に依存している

【診断結果】該当項目が多いほど、組織として進化を拒む「非学習型OS」と言わざるを得ません

次のページ
診断の読み解き方:経営陣と現場の「認識のズレ」こそが危機のサイン

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この記事の著者

横山 隆治(ヨコヤマ リュウジ)

横山隆治事務所 代表取締役
ベストインクラスプロデューサーズ 取締役 ファウンダー
トレンダーズ 社外取締役

1982年青山学院大学文学部英米文学科卒業。同年、旭通信社(現・アサツー ディ・ケイ/略称:ADK)に入社。インターネット広告がまだ体系化されていなかった1996年に、日本国内でメディアレップ事業を行う専門...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/07/03 08:00 https://markezine.jp/article/detail/77069

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