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マーケターは企業とコンシューマーを結ぶコネクター
ビジネス構造のデジタルトランスフォームの牽引者となれ!

ロジカルシンキングの延長上にイノベーションの解はない

 同社は、企業のトランスフォーメーション実現に向けて、約40年にわたって支援を続けてきた実績を持ち、そのロジックと解を明らかにしてきた。しかし、イノベーションには答えがない。なぜなら、イノベーションを実現するためには、既存のものを破壊し、常識をくつがえす斬新な考え方からアプローチする必要があるがあるからだ。「ロジカルシンキングの延長線上に解はありません。むしろ日常的に無意識に行っている仕事のやり方がイノベーションを阻害していると理解することからはじまる」と馬場氏は指摘する。

 しかしながら、破壊は目的なく行われるものではない。目指すべきは、市場に絶大な影響力を持つコンシューマーの攻略だ。まずはコンシューマーを理解し、その接点であるネットにおけるデジタルアドバンテージを高める必要がある。そして、そこで得たコンシューマーの実感を、バックヤード部門に伝え、全社で共有していく必要がある。ばらばらに判断されていた部門をデジタルで結び、チームとしてまとめ上げること。こうしたことを一気通貫で実現するのが 「SAP Cloud for Customer」 だ。

 馬場氏は「データが溜まったら勝ったようなもの」と語る。また、データを分析して各部門が必要な形で情報を受け取ったり、フロントとバックヤード、現場と経営を情報連携させる点においても、そこは同社の得意分野である。

 「これまでチャネルや部門ごとに分断されがちだったCRMが統合されることで、真の顧客像を掴み、その先に目指すものが見えてきます。イノベーションは常に最前線のコンシューマーと協業し、その先を見渡せたとき、部署や職務を越えた共通認識として生まれてくるものなのかもしれません。そうしたイノベーション体質を持つ企業に生まれ変わるために『SAP Cloud for Customer』は大いに貢献するでしょう」

マーケターは企業とコンシューマーを結ぶコネクター

 それでは「SAP Cloud for Customer」を活用し、コンシューマーの実態を把握することでどのようにビジネスが変わったのか、2つの事例を紹介しよう。

事例1:大クレームを巻き起こしたCMの真相

 とある企業で刺激的なCMを放映したところ、大クレームが発生した。経営陣は放映停止を決定するものの、マーケター側は「そのクレームは私たちの本当のターゲット層から寄せられているものなのか」と疑問を持った。そこで「SAP Cloud for Customer」を活用して分析を行ったところ、製品のターゲットとなる層からは高い評価を受けていることが明らかになった。そして、ユーザー層別に反応の違いを定量化して明示し、経営陣を説得してCM続行を決定した。その結果、CM作成費用が無駄にならなかっただけでなく、売上増加へと結びついた。

事例2:在庫はあるはずなのに、必要としている消費者に届いていない

 また、その他のある企業では自社の商品がヒットし、増産に踏み切り、すぐさま出荷を行った。にも関わらず、SNS上の顧客の声から、ほしいと思っている人に商品が届いていないことが明らかになった。そこで出荷履歴や回転数などを分析したところ、偏った分配が行われ、ターゲットとの親和性が低い小売事業者に多く納品され、在庫として残っていることが判明した。その結果、分配ポリシーを見直し、販売の機会損失を大幅に低下させることができた。

考察

 いずれも現場の担当者は「CMの妥当性」「分配の間違い」に感覚的に気づいていたと思われる。それを分析することで、客観的な判断の指標としての数値でその感覚の根拠を示すことができた。よって決済者である経営者を説得でき、組織を動かすことができたのだ。その積み重ねにより、企業全体の意思決定がスムーズになり、現場と経営層の軋轢も解消していくだろう。その意味でも、マーケターは企業改革、デジタルトランスフォームの牽引者といえる。

 「マーケターは狭義のマーケティング業務に閉じこもらず、ぜひともテクノロジーを味方につけて革新的なマインドを持ち、フロントとバックヤード、現場と経営、そして企業とコンシューマーをコネクトできる存在になってほしいですね。SAPは次世代マーケティングを支える存在となるべく、中長期的にマーケティングを対象としたサービスに徹底的に注力していきます。大いに期待していただければと思います」

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウマミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの製作などを経て独立。ビジネス系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2013/11/19 10:00 https://markezine.jp/article/detail/18630

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