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ダイレクトマーケティング戦国時代「アドテック九州2014」

「ソーシャルメディアでモノを売る」数字にシビアなKPI文化の楽天が挑むソーシャルEC戦略【アドテック九州2014レポート】

ソーシャルメディア活用のKPI

 企業でソーシャルメディアを本格的に活用していく際に、「何をKPIに設定するのか」が必ず議論にのぼる。

 それに対して、田島氏は「先にも述べましたが、楽天のゴールは売上です。流通額の増加における先行指標として、ソーシャル上メディアでのインタラクションは当然指標として見ています。その理由はインタラクションが生まれることによって、ソーシャル上のリーチできる量が変わってくるからです。さらに直接貢献においては、いくら売上が上がったか、何人会員を獲得できたかをKPIにして、事業貢献の度合いを明確に判断しています」と語る。

楽天株式会社 マネージャー 田島由美子氏

 一方で、岡弘氏は「弊社の場合はダイレクトレスポンス系のお客様が多いこともあり、ソーシャルメディアマーケティングにおいても、リスティング広告などのいわゆるWEBマーケティングの一般的な指標と同じです。CTR、CPC、CPA、リピート率、売上などをみています」という。

ダブルスクリーンでの消費者の購買行動が明らかに

 大多数の消費者は、スマートフォンでソーシャルメディアを使う傾向にある。「日本においては、Twitterの8~9割はスマートフォンからの利用」と味澤氏はデータを提示する。

 「スマートフォンでソーシャルメディア上の広告を見た際に、そこで気付きを得た消費者が、実際には時間を置いてPC上で購入に至ることもあるでしょう。この点についてはどのような考えをお持ちですか?」と味澤氏。

 「スマートフォンからの購入シェアは、弊社においてもどんどん上がっています。特に楽天市場事業においては、まさにスマートフォンで商品をカートに入れたカスタマーが、PCで購入する特徴が見られています。弊社の場合はIDを持っているので、カスタマーがスマートフォンやPC上でそれぞれどのような行動をとったのかを見ることができ、ダブルスクリーンで購買行動を行っていることが明らかになっています」(田島氏)

ソーシャルメディア活用の問題はROIに見合うかどうか

 そして最後に、「ソーシャルメディアは売上に貢献するのか。実際のところ、どんな効果があるのか」という味澤氏の問いに対し、パネリストの2者が答える。

 「貢献するか否かで言うと、すると思っています。問題はROIに見合うかどうか。ここが非常に難しいところです。またソーシャルメディアマーケティングに取り組むか否かという相談もよくうけます。言ってみれば、ソーシャルメディアは生き物です。ユーザーが活動している内容はどんどん変わっていくので、取り組んだ企業ほどナレッジが貯まっていきます。取り組んでいる企業とそうでない企業では、大きく差が開いていきますし、ソーシャルメディア上で活動を行うのは企業として、もはや避けられないことでしょう」(田島氏)

 「ソーシャルメディア上に多くの人がいるのは間違いない事実です。だからこを、それを活用しない手はないでしょう。ソーシャルメディアを活用してモノを売っていくことはこれからさらに重要度が増していきます」(岡弘氏)

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この記事の著者

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長
1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。

★編集...

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MarkeZine(マーケジン)
2014/08/19 18:00 https://markezine.jp/article/detail/20559

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