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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

Z世代×企業で語り合うサステナビリティと次世代のコミュニケーション

企業のSDGs活動による消費や採用への影響は?——りそなHDとZ世代の鼎談【後編】

ジェンダー格差が生まれる原因と企業構造の関連性

吉本:ジェンダーの格差に関連していえば、以前私は当社における男性の育児休暇取得の拡大に向け、かなり一所懸命取り組んだことがあります。しかし、それがどれだけ社会に影響力を与えるかと問われ、うまく説明できなかったんです。

 しかし、その後改めてよく考えてみました。銀行業界で女性の社長はいまだ誕生していません。仕事もできてやる気もあって、朝から晩まで働くとなると、家事育児を一切しない人になってしまいます。言い換えると、銀行はこれまで家事育児をしない人が偉くなってきた組織なんです。女性と男性の機会平等を推進しようとすれば、おそらく男性は働き過ぎになるでしょう。個人的には、当社はまずここを是正しないといけないと思っています。

 そしてそれを会社のなかだけでなく、外に対して広げていけるような仕組みを展開していくにはどうすればいいか、そのためにりそなホールディングスは何ができるのかということを考えていく必要があると思っています。それこそ銀行という枠にとらわれず、仕組みとしてビジネス化していくにはどうすればいいのか考えていくと、新たな経済発展が実現できるのではないかと思います。

女性登用・活躍推進拡大
【クリックすると拡大します】
りそなホールディングスではジェンダー格差の是正に向けた活動の一環として、女性登用・活躍推進拡大についても取り組み続けている(りそなホールディングス公式Webサイトより)

服部:ありがとうございます。非常に勉強になりました。

持続可能な社会の実現に向けて必要な「一貫性」

──りそなグループのお二人は今回の鼎談を経てどのように感じましたか?

北條:本日はこちらこそ長時間ありがとうございました。本日ここに集まっている学生さんは非常に意識の高い方々だとは思うのですが、それにしても皆さんの視座の高さには驚きましたし、非常に勉強になりました。前回お話させていただきましたが、これからカーボンニュートラルの社会やSDGsの達成を目指していく時、中心になって引っ張っていくのが皆さんの世代だと思っています。

 今日のお話を受け、学生の方はサステナビリティを考えて消費者意識、消費者行動を変えていくようになれば嬉しいですし、社会に出られた時や社会人の方は、世の中に対してサステナビリティの観点からどういうことができるかを考えて働いていただければと思います。皆さんならそれができると思いますし、今日の議論が皆さんのお役に立てたならば本当にいうことはありません。何より、私たちが沢山勉強させていただきました。ありがとうございました。

吉本:今日皆さんとお話して、三つの学びを得ました。一つは「挑戦」、とにかく行動することです。これは服部さんのお話を聞いて強く感じました。

 そして「継続」です。取り組みを持続させていくこと、これも大事だと強く感じました。

 最後が「一貫性の理念」です。なぜサステナビリティに取り組むのか、言葉としての一貫性を持ち、それを社員全員が一貫して同じ理念を持っていること。皆さんが当社の就職活動に来て「いっていたことと違う」と思われたら、信頼関係はそこで終わりになってしまいますよね。そういう意味でも、企業の一貫性は大切だと思いました。皆さんからもし何かご質問等あれば、遠慮なくりそなホールディングスのサステナビリティ推進室にご連絡ください。本当にありがとうございました。

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この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

ひろもり(ヒロモリ)

某企業マーケティング系部署で主にデジタル系プランニングを担当した後、現在はCSR系部署に在籍中。ご連絡はこちらから。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/10/24 08:00 https://markezine.jp/article/detail/43018

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