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データ分析を武器に変える!ライフ&ビーナス社マーケティング部の軌跡

「データ分析でROIを最大化するキャンペーン計画に」ライフ&ビーナス社マーケティング部の軌跡 第2話


顧客の求めるコンタクトになっていますか?

 顧客ニーズの多様化や、店舗・ダイレクトメール・電話・Web・Eメールなど顧客とのコンタクト・チャネルの増加が進む今日、企業のマーケティングには、顧客が好むチャネルから顧客のニーズにあった提案を行い、より高い効果をあげることが期待されています。

 一方、私たちの生活は広告宣伝にあふれています。ポストはダイレクトメールでいっぱいになり、毎日どこかのショップからお買い得情報を掲載したEメールが送られ、新商品を案内する電話がかかってくる。こうした企業からの「コンタクト」の中に、私たちが本当に求めているものは一体どれだけあるでしょうか。

 ある調査結果によれば、コンタクトの受け取側のほとんどが、提供された情報を「求めていたものだ」とも「有益だ」とも感じていないというデータが出ています。広告のほとんどが顧客にとってネガティブな存在になってしまっているのです。こうした企業からのコンタクトが敬遠されてしまうのは、チャネルや内容が顧客の求めるもの、ニーズと一致していないことに原因があります。これでは、マーケティングROI(投資対効果)の向上も難しいと言えるでしょう。

データ分析に基づくキャンペーン計画の立案

 化粧品・健康食品の大手通販会社 ライフ&ビーナス社は、多くの商材や顧客接点を持っており、多種多様なキャンペーンを実施しています。

 前回の美容液特別ダイレクトメール・キャンペーンでは、顧客分析に基づき購買確率や購買単価の高い顧客を発見することで対象者を絞り込み、成功を収めました。しかし通常の業務では、コールセンターやダイレクトメールなど「コンタクト・チャネル」ごとのキャパシティ制限や予算上限、顧客へのコンタクト回数制限やルールなどを定めた「コンタクト・ポリシー」など、さまざまな要素を加味しながらキャンペーン計画を立てる必要があります。

 今まで、ライフ&ビーナス社では、毎月の会員向けのメールマガジンや季刊カタログの送付に加え、ダイレクトメール、Eメール、コールセンターを活用した複数のキャンペーンを同時並行で実施していました。キャンペーンごとにマーケティング統括部内で担当を割り振り、それぞれ設定された予算の中でより効果が上がるキャンペーンを計画・実施していましたが、思うように効果が上がらず、中には実施効果がマーケティング・コストを下回ってしまうキャンペーンもありました。

 さらに顧客からは、「美容液を気に入って購入しているのに、興味のないダイエット食品のダイレクトメールが度々送られてくる」「Webサイトで購入しているのに、なぜ分厚いカタログを送ってくるのか」「毎日のようにEメールが届くので、すべて停止して欲しい」などの苦情が寄せられるようになっていました。

 こうした問題の最大の理由は、キャンペーン計画の「全体最適化」ができていなかったことにあったのです。

 キャンペーン間の連携がとれた計画が練られていない場合、こうした事態が往々にして起こり得ます。キャンペーンの担当者は、それぞれのキャンペーン効果を最大化するためのプランニングを行っていましたが、その結果、キャンペーン対象が一部の優良顧客に集中し、カタログやEメール、さらには電話まで、さまざまなチャネルから、一貫性に欠ける商品案内が送ってしまう事態になっていました。これでは顧客にとってはまったくの迷惑です。売上に貢献するマーケティング活動どころか、マーケティングROIを低下させ、顧客の信頼を失いかねません。

全体最適化ができたていない場合、顧客のニーズに合わないキャンペーンが多発してしまう
全体最適化ができたていない場合、顧客のニーズに合わないキャンペーンが多発してしまう

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全体最適で真のROI最大化を! しかし人力では限界も…

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MarkeZine(マーケジン)
2015/06/18 15:57 https://markezine.jp/article/detail/12473

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