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統括編集長インタビュー

グーグル、アップル、もしくは起業
ニューヨークのビジネスエリートたちも選びはじめた、スタートアップというキャリア


 ヒューレット・パッカード、インテル、アップル、グーグル…これまで世界を席巻してきた企業の多くは、シリコンバレーから誕生してきたが、スタートアップ企業の育成・支援を行う投資機関であるアクセラレーターの登場により、スタートアップ企業を取り巻く環境に変化が起きているようだ。ニューヨークのビジネスエリートたちのキャリアにも影響を与えはじめている変化について、シリコンバレー、ニューヨークを頻繁に行き来する、フィールドマネージメントの井上氏が語った。

アメリカでは新しいビジネス、サービスが次々と誕生する

 「IT・ネットビジネスの領域において、アメリカは本当に進んでいます。世界の最先端を走るアメリカのスタートアップ企業のアイデアやビジネスモデルなどから、日本企業が学べることはたくさんあり、日本の経営者の方々も強く関心を持っていると感じます。

 ただ、それらの情報を得る手段は限られていて、主要ネットメディアなどで目にする情報は、サービス概要の説明レベルである場合が多いです。そのニュースの背後にある情報、例えば、ファウンダーのバックグラウンド、サービスをはじめたきっかけや想い、ステージごとのマネタイズモデル、サービスを拡大させる戦略などに関する情報を届けることができれば、非常に価値があると考えています」と語るのは、フィールドマネージメント コンサルタントの井上裕太氏。

 「また、日本企業によるアメリカのスタートアップ企業の買収や、彼らとの提携へのニーズは確実に存在しています。一方で日本企業は、若くカルチャーも大きく異なるスタートアップ企業経営者との関係構築が得意とは言えません。

 私はこれまで数十人のアーリーステージのスタートアップ企業経営者と話をしてきました。彼らの多くは日本を世界の中でも“TechSavvy(テクノロジー好きで進んでいる)”で、巨大なマーケットのひとつだと考えていて、将来的に進出したいと言っています

フィールドマネージメント コンサルタント 井上裕太氏
フィールドマネージメント コンサルタント 井上裕太氏

 フィールドマネージメントは、マッキンゼー・アンド・カンパニーで最年少役員となった並木裕太氏が代表取締役を務める。経営コンサルティングサービスの提供、新規事業の開発・運営とともに、自社資本による新規事業の開発・運営も手掛けるユニークな会社だ。コンサルティングサービスを提供する中で学んだノウハウを自社事業の経営に活かし、逆に自社事業の経営で学んだ経験をコンサルティングサービスに活かすというスキームを実現している。

 井上氏の前職もマッキンゼー・アンド・カンパニーだ。東日本大震災をきっかけにマッキンゼー・アンド・カンパニーを退社。その後、震災復興支援の教育系財団の立ち上げに参画し、現在はフィールドマネージメントに所属している。

 シリコンバレー、ニューヨークなど、IT・ネットビジネスの最前線を頻繁に行き来する井上氏は、成熟産業の状況ではなく、“新しいビジネス、サービスが次々と生まれている生々しい状況”を、いち早く日本に伝えたいと考えているという。

 井上氏は、その情報収集の場として、アーリーステージのスタートアップ企業が投資家向けにプレゼンテーションを行う場であるクローズドイベント「デモ・デー」に参加している。この「デモ・デー」を主催しているのが、アクセラレーターというスタートアップ企業向けの育成・教育機関だ。

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/10/22 10:48 https://markezine.jp/article/detail/16188

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