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イベントレポート

オムニチャネル最先端企業「一番の効果は社内と店舗の理解を得られたこと」


 今回は、2017年2月2日にWeb接客ツール「Flipdesk」のクライアント向けに開催されたイベント、「Flipdesk Meetup」の中から『最先端企業のオムニチャネル戦略』と題したパネルディスカッションの模様をお届けする。パネラーはIDOMの中澤氏、オイシックスの奥谷氏、ビームスの矢嶋氏の3名。モデレーターはSupershipの安達氏が務めた。はじめにパネラーから各社の取り組みが紹介された後、ディスカッションが開始された。

オムニチャネル化することで店舗スタッフに理解が広まる

左から、Supership コマースソリューション部 部長 安達隆氏
オイシックス 執行役員 統合マーケティング部 部長 Chief Omni-Channel Officer 奥谷孝司氏
ビームス 開発事業本部 EC統括部 副部長 矢嶋正明氏
IDOM マーケティングチーム デジタルマーケティング セクションリーダー 中澤伸也氏

安達:奥谷さんは、前職の無印良品で「MUJI passport」を手がけるなどオムニチャネルを推進し、現在はオイシックスでChief Omni-Channel Officerとして活躍なさっています。矢嶋さんはビームスでECの立ち上げから携わり、店舗との在庫連携やオフィシャルサイトの自社EC化を行うなど、オムニチャネル化を進めていらっしゃいます。中澤さんはIDOMで、中古車の販売・買取を行う「Gulliver」事業において、「クルマコネクト」というチャット型営業プラットフォームを構築し、店舗への送客を行うなどのオムニチャネル化を推進していらっしゃいます。

 そのように各社オムニチャネル化を進めることで、得られた効果や狙っている効果を教えてください。

奥谷:無印良品の話になりますが、オムニチャネル化を進めることで得られた一番の効果は、店舗のスタッフがネットのことをわかるようになったことです。どうしても「売上をネットにとられている」と思いがちなところを、無印良品の場合はMUJI passportで可視化することで、「ネットで買い物をする顧客も、結局店舗に来るんだな」と店舗スタッフに理解してもらう。そうすると自然に「MUJI passportをお持ちですか」という対応をしてくれるようになります。

 顧客は何かを購入する際にネットとリアルを行き来するのが当たり前なのに、なぜか仕事になると「私の仕事はこちらだけ」となってしまう。そうならないためにも、オムニチャネル化を進めたほうが良いと思います。

安達:現場の理解を得るのは大変だということですね。

奥谷:ネットを見て買い物に来た、ブログを見て買い物に来た、というのがデータでわかる時代なので、それを現場に教えてあげるべきなんです。そのために、難しいレベルの在庫データ連係も行わなければならない。ネットをやってきている人は、データの恩恵をずっと受けてきています。データを活用すれば「顧客はIDでしか追えないが、この洋服が好きそうだけどなかなかカートに入れない」といったこともわかるわけです。

 店舗で接客をしていると必ず遭遇するのが、「わかった、ネットで買う」と言って帰る方です。その方は何も悪くないのですが、接客しているスタッフからすれば嫌だなと思いがちです。それがデータで追えるようになれば、ネットは敵だと言わずに済む。理解を得るために頑張ると言うよりは、オムニチャネルを頑張って仕組みを作れば、そのようになるということだと思います。

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2017/02/27 15:51 https://markezine.jp/article/detail/26024

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