AIが自動で広告配信先を選定
MZ:最近では、AI(人工知能)が注目されていますが、御社でも活用は進んでいますか。

右:AI活用後(猫の顔に合わせてトリミングされている)
森田:実はTwitter上では、AIが様々なところで活躍しています。タイムライン上の表示順序などもAIが各ユーザーにあったツイートを選んで表示しています。また、画像の認識も進んでいます。トリミングする際に、目の位置を検知して顔が切れないようにトリミングするといったことも可能です。
MZ:広告という観点ではいかがでしょうか。
森田:現在我々は、月額9,900円で運用しなくとも効果的な広告配信が行えるオートプロモートという製品を2017年12月にリリースしたのですが、Twitter広告の配信システムにもAIが大きく関わっています。
オートプロモートでは興味関心カテゴリを設定することで配信先を絞り込むことができるのですが、例えばゲームに興味を持っている人はTwitter上に山ほどいるわけです。そのゲームに興味がある全員に月間9,900円でアプローチするのは無理なので、まず1人の人に広告を配信し、クリックされるかどうか、すなわち興味を持ってもらえるかを判断しています。
そして広告がクリックされた場合、その方がゲームの他にどういった関心を持っていることが多いかをAIが学習することで、似たような属性の方に次の広告が配信されます。ものすごく簡単にお伝えすると、このようにして最適なユーザー群を絞り込んでいきます。
つまり、カテゴリを選ぶだけで、その中から最適な人にAIがアプローチしてくれるんです。もちろん、一定の学習期間は必要ですが、継続すればするほど効果は高くなっていきます。
今後も企業のTwitter活用を拡大
MZ:Twitterの様々なところでAIは活用されているのですね。最後に今後の展望を教えてください。
森田:現状としては何か大きくドライブさせていこうという考え方ではなく、多くの方に長く使い続けていただくことが重要だと思っています。
Twitterの仕様が変わると、「変わって良かった」「前のままが良かった」など様々な声が上がります。そのバランスを見ながら長期的にプラスになるアップデートを行っていきたいです。
ビジネス領域では、もっと企業の皆さんにTwitterがビジネスに活用できるという認知ができる素地があると感じています。Twitterといえば「炎上が怖い」といった方も多いのですが、それはコミュニケーションの仕方次第で良好なものに変えることができたり、防いだりすることもできます。
オートプロモートはもちろん、アカウントをビジネス目的で活用していただける企業が増えるよう、今後もマーケティング活動を続けていきたいと思います。