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「あのキャンペーン」の担当者に直撃!

オウンドメディアの熱量を周囲に伝えるには?50万人が参加した楽天「ソーシャルビールかけ」

クリエイティブ制作はプロ同士のぶつかり合い

 キャンペーンで使用されたクリエイティブは、どこかゆるくて、親近感の湧くデザインだ。その裏には、制作を担当したクリエイティブエージェンシーのラナエクストラクティブとの度重なる意見のぶつけ合いがあったという。

 制作サイドにはデザインに対して持論がある。一方で、田島氏もソーシャルメディアとの相性や「楽天らしいクリエイティブ」には譲れない部分がある。しかし、根底のコンセプトを理解したうえで、お互いプロとして切磋琢磨したからこそ、満足のいくものを作り上げることができたという。「こちらの考えを貫き通した部分もありました。ですが、あとから“田島さんが正しかった”と言っていただけたのは、嬉しかったです」と田島氏。

 ちなみに、苦労したのは瓶が振られた回数を示すメーターやパネル類。盛り上がりの可視化を支える部分だ。そのため、分かりやすさが必要となる。しかし、クリエイティブとしての美しさと、分かりやすさは違う。タイトなスケジュールながら、完成までには何度も調整がされた。「つくる方は嫌だったかもしれません。でも、本当に四六時中一緒に考えてくれました。それこそ、ど根性の世界でのチャレンジでした」

紆余曲折を経て誕生した画面
紆余曲折を経て誕生した画面

ソーシャルで楽天の事業を大きくしたい

 今回のキャンペーンで苦労したことは、企画書の段階ではコンセプトが伝わらないことだった。文章で世の中の流れを可視化すると表現しても、伝わるようで伝わらない。企画への反対はなかったが、理解が得られたかというと疑問もあるようだ。そこに担当者として歯痒さもあったという。

 しかし、実際の形にしたことで「ソーシャルを大型セールのキャンペーンに絡ませる第一歩になりました。この1年でソーシャルメディアへの社内の認識も大きく変わりました」とのこと。楽天では今回の企画が「あのシャカシャカ」と言われるほど、ソーシャル系キャンペーンの代名詞になった。そういう意味では、社内ブランディングにも寄与していると言えるかもしれない。

 最後に、田島氏が今後目指すところを尋ねた。「私達のミッションは、ソーシャルで楽天の事業を大きくすること。重要なのは、ソーシャルをいかに楽天の事業に活用するかです。従来のやり方だけでなく、楽天のオウンドメディア・サービス自体をソーシャル化するなど様々な方法を模索し、結果を出し続けたいと思います」と意欲を見せた。まだまだ楽天はソーシャルを駆使して、私達を驚かせてくれそうだ。

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伊藤 桃子(編集部)(イトウモモコ)

MarkeZine編集部員です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2014/08/25 19:20 https://markezine.jp/article/detail/20610

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