サイカは、「企業の広告宣伝担当者212名に聞いた 広告の効果測定方法に関するアンケート調査 2020年版」を実施し、結果を発表した。
分析する上での課題は「人手」や「知見」の不足
広告効果測定のデータ分析に取り組む上で課題となる要因について調査し、以下の結果を得た。今回の調査では、「人手が足りない(52.4%)」「データ収集が難しい(47.6%)」「分析の知見が足りない(31.0%)」が上位3つの課題として挙げられた。上位3つのうち、「人手が足りない」「分析の知見が足りない」は過去3年で最も回答者の割合が高くなっている。
約半数が「統計モデル・AI・機械学習など」を今後用いたい
広告効果測定でデータ分析を実施している広告宣伝担当者に対し、広告効果測定に用いる分析手法について調査し、以下の結果を得た。現在用いている分析手法としては、「過去の出稿額データに基づく前年度ベースでの判断(58.8%)」が最多となる一方で、今後用いたい分析手法としては統計モデル・AI・機械学習などの技術を用いた分析(49.7%)におよそ半数の回答が集中した。
また「現在用いている分析手法」「今後用いたい分析手法」それぞれの過去調査結果との比較を行い、以下の結果を得た。今後用いたい分析手法として、統計モデル・AI・機械学習などの技術を用いた分析を選択した方の割合が3年連続で増加している。
統合的な分析を求める傾向
インターネット広告、オフライン広告、(季節性などの)外部要因など、広告効果測定の対象領域が多岐にわたる中で、領域横断的な分析がどの程度実践されているかを調査し、以下の結果を得た。現在取り組んでいる分析としては「インターネット広告・オフライン広告を領域ごとで分けて分析(44.3%)」との回答が最多となり、現在でも領域を分離して分析を行っている方が多数を占めた。しかし一方で、今後取り組みたい分析としては「インターネット広告・オフライン広告に加えて外部的な影響要因も含めた統合的な分析(36.8%)」との回答が最多となった。
データ分析がさらに普及・高度化
今後取り組みたい分析について過去調査結果との比較を行い、以下の結果を得た。今後取り組みたい分析として「インターネット広告・オフライン広告を領域を横断して統合的に分析(30.2%)」「インターネット広告・オフライン広告に加えて外部的な影響要因も含めた統合的な分析(36.8%)」が過去3年で最も回答者の割合が高くなっている。データ分析を行っていない方(21.7%)の割合が3年連続で減少しており、広告効果測定におけるデータ分析の普及、並びに高度化が引き続き進行している状況がうかがえる。
統合分析を実施すべき理由は「投資対効果の横断的な把握」が最多
インターネット広告・オフライン広告・外部的な影響要因など、領域横断的な分析を実施すべき理由について調査し、以下の結果を得た。「各広告施策の投資対効果を横断的に把握するため(70.0%)」との回答が3年連続で最多となった。
【調査概要】
調査対象期間:2020年4月
調査方法:Webアンケート調査
調査対象:以下の条件を満たす212名の広告宣伝担当者
・インターネット広告、およびオフライン広告の両方を出稿している企業の勤務
・その企業にて、直近1年以内もしくは現在オフライン広告出稿業務に従事する者
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