SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第100号(2024年4月号)
特集「24社に聞く、経営構想におけるマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

私のキャリア

toC/toBにこだわるのは「もったいない」 独立を経てLayerXに入社した鋤柄氏のキャリア論

 広告・マーケティング業界で活躍する人物の職業人生、キャリアを伝える本連載。今回は、現在LayerXで「バクラク」のマーケティング責任者を務める鋤柄直哉氏を紹介する。メルカリの一人目マーケターとしてマーケティングチームを牽引してきた鋤柄氏。マーケティングコンサルタントとしての独立を経て、今年6月にLayerXにジョインした。鋤柄氏が今SaaSに挑戦する理由や、toC/toBに縛られないマーケターのキャリアについて伺った。

独立を経て再び事業会社のマーケターに

──鋤柄さんは2018年11月にメルカリを退職されて独立。そこから4年経ち、今年6月にLayerXにジョインされました。はじめに、独立されてからの4年間についてお聞かせいただけますか。

鋤柄:自分の会社を立ち上げたのはメルカリ在籍中の2018年5月頃で、当時は副業としてスタートアップのC向けアプリなどのマーケティング支援をしていました。メルカリを退職した後、本格的にフリーのマーケターとして活動するようになり、C向けだけでなく、B向けやWeb系のサービスのマーケティングもお手伝いしてきました。徐々にスタートアップだけでなく上場企業や大手企業の案件も増えていき、マーケティングというドメインで、様々な事業会社のプロジェクトに携わらせていただいた4年間でした。

 現在在籍するLayerXも、最初は業務委託として携わっていて。昨年(2021年)10月に「バクラク」のテレビCM施策を行いたいというご相談をいただき、半年ほど並走して支援しました。

株式会社LayerX バララク事業部 マーケティンググループ マネージャー 鋤柄直哉氏
株式会社ボルテージにてアプリ領域におけるデジタルマーケティングを経験したのち、株式会社メルカリにマーケティング担当の1人目として入社。マーケティングマネージャーとしてオフラインマーケティング、デジタルマーケティング、CRM施策を統括。メルカリの上場を機に退職し、株式会社Peecanを立ち上げ、事業会社のマーケティング活動を支援。2022年6月に支援先でもあった株式会社LayerXに入社し、バクラク事業部マーケティンググループのマネージャーとしてマーケティング領域全般を統括。

──独立されたときのMarkeZineの取材で「ずっとフリーランスと決めているわけではない」とおっしゃっていたのが印象的でした。このタイミングでLayerXにジョインされた理由はなんでしょうか。

鋤柄:その時もお話ししたとおり、事業会社で一つの事業にコミットしてみたい思いは常にあったので、フリーランスとして活動する間も、そのチャンスをうかがっていましたね。

 そんな中、LayerXに業務委託として関わったことが大きな転機になりました。「独立して4年」というタイミングには意味はなくて、LayerXと出会ってこの会社で働きたいなと思えたことが一番の理由ですね。

 今は、LayerXのマーケティングにフルコミットしながら、引き続き自分の会社で副業的にマーケティング支援もやっています。LayerXは副業推奨かつ、フルフレックスなので、個人としての活動も続けられるんです。

──LayerXとの出会いがきっかけだったのですね。

鋤柄:そのときお手伝いしたのは、「バクラク請求書」という経理システムのテレビCM施策でしたが、サービス理解を深めるにつれて、経理の方のペインを明確に解消できるサービスだと確信したんです。また、LayerXのプロジェクトメンバーと一緒に施策を動かしながら、会社の意思決定のスピードを体感する中で、「この会社で働いてみたい」という思いが強くなっていきました。

事業会社のマーケターとして働くことの意義

──独立されてから事業会社に戻られたわけですが、事業会社のマーケターとして働くことの意義はどのようにお考えですか?

鋤柄:そうですね。コンサル的な支援を4年間やってきて、そこでのおもしろさもたくさんありました。たとえば様々な人と関わり、多様なビジネスモデルやサービスに触れられる意味では、すごく幅が広い。しかし人と向き合うときのコミュニケーションの深さや、サービスに対してマーケティング施策を考える深さは、一つの事業会社で一つのサービスと向き合っていないと出せないものだと思います。

 一つのサービスに集中して、それだけを広めるために頭を使うというのは、マーケターとしての大きなやりがいです。

──独立されてコンサルとしての立場で培われた力は、事業会社で養ったものとは違うものでしたか?

鋤柄:結構違いますね。ビジネスモデルやサービスが多様と言いましたが、それにともなってマーケティング施策の対象ターゲットもまったく異なるので。「どのターゲットに対して何を届けるか」というセットを、携わっているサービスの数だけ同時に考えなければいけないわけです。マーケティング戦略をいくつも立てる修行をやっている感覚でしたね。事業会社でのマーケティングとは使う脳みそが違うと感じました。

 逆に、事業会社では届ける対象やものは一つでも、インサイドセールスやフィールドセールスなど他部署との横断的なコミュニケーションや調整の力が必要になります。そこが明確に違う点だと思います。

この記事はプレミアム記事(有料)です。ご利用にはMarkeZineプレミアムのご契約が必要です。

有料記事が読み放題!初月1円キャンペーン中!

プレミアムサービス詳細はこちら

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラスをご契約の方は
・こちらから電子版(誌面)を閲覧できます。
・チームメンバーをユーザーとして登録することができます。
 ユーザー登録は管理者アカウントで手続きしてください。
 手続き方法の詳細はこちら

次のページ
LayerXで見えたtoBマーケティングのおもしろさ

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
関連リンク
私のキャリア連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

岡田 果子(オカダ カコ)

IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2022/11/24 09:30 https://markezine.jp/article/detail/40596

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング