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第101号(2024年5月号)
特集「進化するテレビマーケティング、現在の選択肢」

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【100号特集】24社に聞く、経営構想におけるマーケティング

生活者インサイトを捉えて新たな文化・市場を創造する 資生堂においてマーケティングが果たす役割

 国内化粧品市場のリーディングカンパニーとして、業界の先頭を走り続ける資生堂。「美の力でよりよい世界を実現する」ために、化粧水で肌を育む文化や多様な化粧品カテゴリーなど、新しい価値を生み出しながら市場を創造している。高いスキンケア技術に強みを持つ同社において、マーケティングが果たす役割とは。

【期間限定無料公開】この記事はプレミアム記事(有料)です。本来ご利用にはMarkeZineプレミアムのご契約が必要ですが、2024年6月5日(水)~19日(水)の間、期間限定で無料公開しています。この機会にぜひ、プレミアムなMarkeZineのサービスをお楽しみください。MarkeZineプレミアムにご契約いただくと、すべての有料記事が読み放題になります。

小さな池を見つけて大きな魚を育てる

──中期経営戦略「SHIFT 2025 and Beyond」で掲げているテーマや、重視している項目を教えてください。

 「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD(美の力でよりよい世界を)」のミッションのもと、Personal Skin Beauty&Wellness Companyの先駆者になることを大きなテーマとして掲げています。

資生堂ジャパン株式会社 マーケティングリレーション本部長 北原規稚子(きたはら・みちこ)氏 資生堂にて「ELIXIR」「MAQuillAGE」などのブランドマネジメント、メイクアップ部門のVP、副CMO、マーケティング本部長を歴任。ゼロからイチの価値を創り出すブランディングを強みとし、ブランドパーパス実現、ブランドのプロポジション強化につながる戦略やエグゼキューションを常にリードしてきた。アート&サイエンス発想でマーケティング成果を最大化する組織づくり、人材育成にも従事。
資生堂ジャパン株式会社 マーケティングリレーション本部長 北原規稚子(きたはら・みちこ)氏
資生堂にて「ELIXIR」「MAQuillAGE」などのブランドマネジメント、メイクアップ部門のVP、副CMO、マーケティング本部長を歴任。ゼロからイチの価値を創り出すブランディングを強みとし、ブランドパーパス実現、ブランドのプロポジション強化につながる戦略やエグゼキューションを常にリードしてきた。アート&サイエンス発想でマーケティング成果を最大化する組織づくり、人材育成にも従事。

 前半のPersonal Skin Beautyは、一人ひとりのスキンビューティーの実現を加速させることを意味します。肌状態や生活環境、心理状態は人によって異なるものであり、一人ひとりのニーズに応えることの重要性は何年も前から言われてきました。そんな中でPersonal Skin Beautyを掲げている背景には、テクノロジーの進化により、多様なニーズに応えられる状況が整ってきたことが挙げられます。たとえば「Beauty DNA Program」では、お客様のDNA検査結果に基づいて、美容の専門知識を持ったパーソナルビューティーパートナーが総合的なアドバイスを提供します。

 そしてWellness Companyの部分は、インナービューティーまで美の領域を拡大することを意味しています。最近ではインナービューティーブランド「SHISEIDO BEAUTY WELLNESS」を立ち上げ、第一弾としてツムラ様やカゴメ様と商品を共同開発しました。

 以上が中期経営戦略のテーマです。このテーマに基づき、次の4項目を重要視しています。

  1. スキンケアの強みを活かした事業領域拡大
  2. 新たな体験を届けるビューティーイノベーション
  3. 組織にとって欠かせない“人財”の強化
  4. 社会価値と経済価値を両立するサステナビリティ

──経営戦略を実現するために、マーケティングではどのような戦略を立てていますか?

 当社の強みであるスキンケア技術を核として、イノベーションを起こすことを大前提として考えています。これは経営戦略にも通ずる考えです。``

 資生堂は、美しい生活文化の創造を長きにわたり理念として掲げてきた企業です。化粧水で肌を育む文化のほか、コラーゲンやヒアルロン酸をはじめとする成分、UV対策もできる乳液といった商品カテゴリーなど、今では一般的になったものの多くは、資生堂が世の中に広めてきました。美しい生活文化をつくることがDNAとして受け継がれているのです。

 マーケティング戦略は大きく4つあります。1つ目は「ポートフォリオ戦略をシャープにする」です。これは、資生堂の強みを活かせるフィールドを特定し、価値を創造していくことを意味します。最近、ポーチの中の全アイテムを同じブランドで揃えている人は少なくなった印象です。ハイブランドのアイテムとプチプラアイテムを使い分けている人も多いように思います。このような時代においては、万人に好かれるものではなく、熱狂的なファンに支持されるものをつくることが必要です。社内では「大きな池で大きな魚を育てようとするのではなく、小さな池を見つけてその中で大きな魚を育てよう」という例え話を用いることがあります。

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/06/05 08:42 https://markezine.jp/article/detail/45411

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