JTB総合研究所は、「旅行に対する今の気持ち:国内旅行・海外旅行への意識調査(2024年3月実施)」の調査結果をまとめた。
調査にあたり、スクリーニング調査として日本国内に居住する20歳以上の男女1万名、本調査として2024年に国内旅行を検討している男女1,000名に、景況感や国内外の旅行への意欲を質問。本記事では、景況感と国内旅行に関しての調査結果を取り上げる。
女性30~50代の56~58%が「家計に余裕がない」
景況感の調査では、「家計に余裕はない」と回答した人が全体の48.4%となり、最も高くなった。特に女性30~50代での回答が多く、56~58%が「家計に余裕がない」と回答している。
また趣味や旅行などに関しても、「生活費も、趣味や旅行も節約している(28.1%)」が「普段の生活は切り詰めるが、趣味や旅行など自分の好きなことにはお金を惜しまない(17.3%)」を、10ポイント以上も上回り、生活者の切実な状況がうかがえる結果となった。
年内に国内旅行を計画している人は、全体の約半数
「直近の国内旅行の予定時期」を質問。「2024年4~12月」と回答した人が48.3%、「わからない」が31.3%、「元々国内旅行はしない」8.5%、「以前は国内旅行をしていたが、今後しないと思う」が6.2%、「2025年以降」が6.0%となった。
旅行の目的は、食事・リラックス・温泉がトップ3に
旅行の最大の目的を質問したところ、「食事、地域の味覚を味わう」が42.4%、「リラックスする、のんびりする」が38.7%、「温泉でゆっくりする」が37.4%で、上位に挙がった。
混雑・ホテル価格の上昇が旅行への意欲の低下に影響
次に、訪日旅行者の増加により懸念されている「観光地の混雑」や「ホテル価格の上昇」が国内の旅行者にどのような影響を及ぼしているかを調査。全体の41.9%が「観光地の混雑」により旅行に行きにくくなったと回答。また、「ホテル価格の上昇」により全体の52.1%が旅行に行きにくくなったと回答した。
性年代別に旅行への影響度合いを見ると、ホテル価格の上昇に関しては、ファミリー層が多いと考えられる女性30代で最も影響が大きくなった。観光地の混雑による影響に関しては、男女とも、60歳以上の熟年層への影響が大きいとしている。
【調査概要】
調査方法:インターネット調査会社が保有しているモニター対するWebアンケート調査
スクリーニング調査対象者:日本国内に居住する20歳以上の男女(10,000名)
本調査対象者:2024年に国内旅行を検討している人(1,030名)
調査時期:2024 年3月22~24 日
【関連記事】
・電通デジタルとJTB、マーケティング支援で協業 地域の観光課題に対して伴走する支援サービスを展開
・JTB、ライブコマース「JTB旅LIVE」を開始 情報発信から予約までスムーズな購買体験を実現
・STUDIO ZERO、JTBパブリッシングのCXパートナーに 「るるぶ」事業のデジタル変革を支援
・JTBと富士通が協業、富裕層の訪日外国人向け観光DXサービスの共同研究を開始
・女性の高額支出、多いのは「ファッション・ジュエリー」「株・投資」「旅行」【ハースト婦人画報社調査】