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ブランディングとダイレクトをつなぐ、CRMを超えたCEMとは

「なぜそのブランドを選んだのか?」を明確に JIMOSがCRMを超えてCEMに取り組む理由

態度変容と相関のある行動指標をKPIに

MZ:では、3つ目の育成指標の開発についてもおうかがいできますか。

園部:Googleアナリティクスのデータや購買行動データを分析して、態度変容と相関の高い行動指標をKPI化しています。

 JIMOS様の場合強く相関していたのが、定期購入点数、サイト訪問数、マイページ閲覧数、商品詳細ページ閲覧数、キャンペーンページ閲覧数、口コミ数などでした。一方で注文履歴の閲覧数、1来訪あたりのPV数が多いとロイヤリティが低いなどの負の相関が出たものもありました。

 この他にも態度変容に相関しているデータもありそうなので、それらを見つけることが今後必要だと思います。

川上:まだ計測できていないデータを計測できるようにするシステム構築なども進めています。自分たちのブランドならではのユニークな行動指標が絶対あるはずなので、それを探していこうとしています。

課題はプランニングと組織作り

MZ:取り組みを始めてどれぐらいになりますか?

園部:プロジェクトを始めたのが2018年の8月からで、12月までCEMの戦略設計をしました。今目標が見えつつあるので、そこに向かってどのようなプランにするか話し合っています。

川上:今年の4月からCEM専門のチームを作り、できるところはすぐに始めています。

 現在コミュニケーションの手段をいくつも持っているので、柔軟な設計はできますが、CEMの考え方を組み合わせるとよりプランニングが複雑になるのが悩ましいですね。

MZ:今後の課題と展望について聞かせてください。

園部:課題としては、川上さんがお話しした複雑になるプランニングをどう実現するかでしょうか。あとはユーザーの態度変容のためのKPIを見つけ、PDCAサイクルを回せるようにすることが必要です。

 特にダイレクトマーケティングに取り組む企業は売上で物事を評価する文化が強いので、現場のKPIと経営のKGIをつなぐことがすごく重要になります。それがあって初めて、経営と現場が一体となってCEMというマーケティング活動に取り組んでいけるようになるんです。

川上:我々は、CEMを実行するための組織作りに目が向いています。購買促進のためのCRMをやっていた人たちに、急に体験やエンゲージメントを重視しろというのは横暴です。少しずつで良いので何かしら成果を上げて、それが意味のあるものだと組織のみんなに理解してもらいたいです。今年はアクションを沢山増やして、今後に効果的な施策を見つけていければと思います。

 その上でブランドの持つ意味を理解して、良いコンテンツを作っていける人材を育成していきたいです。

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/08/08 08:00 https://markezine.jp/article/detail/31514

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