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同じ会社にいても、成長は加速できる。DeNAのヘルスケア事業マーケ責任者が語る、キャリア論

 本記事では、2020年4月からDeNA内のヘルスケア事業「kencom」のマーケティング責任者となった今西陽介さんのキャリアに迫りました。同じ会社に約15年在籍しながら、副業などにもチャレンジし、自身のスキルセットを広げてきた今西さんの話から、今後のキャリア形成における多くのヒントが明らかになりました。

DeNAで経験できる職種はほぼ経験

MZ:本日は、今西陽介さんから今後のキャリアの作り方についてお聞きします。今西さんは、DeNAに約15年在籍し、社内で様々な仕事に携わりながら副業も経験するなど、マーケターとして様々な経験を積んできました。

 キャリア=転職だけではないと思うので、今回の取材で今西さんから様々なヒントを探っていければと思います。まず、今西さんのこれまでのキャリアパスについて教えてください。

今西:新卒で食品メーカーに2年務めた後、2004年にDeNAに入社しました。今年で16年目になります。

 入社後は、ショッピングモール「ビッダーズ」の広告営業を2年ほど行い、ファッション系ショッピングサイト「モバコレ」を運営する子会社に出向してバイヤーの責任者を2006年から2010年の4年間経験しました。その後、2013年までインターネットオークションサービス「モバオク」の事業開発を担当していました。

株式会社ディー・エヌ・エー 今西 陽介氏
株式会社ディー・エヌ・エー 今西 陽介氏

今西:2013年途中からは、ゲームのマーケティング部門に移り、宣伝プロデュース、PR、デジタルマーケティング、コミュニティマネジメントを1~2年で経験して、デジタルマーケティングのマネージャーとなりました。その後、人気IPを持つ企業との大きなアライアンスを担当して、マーケティング部長職も2年経験しました。

 ですので、DeNAではエンジニア以外の仕事はほとんど経験したと思います。

同じ会社にいても成長を止めない方法

MZ:同じ会社の中でも、広告営業からバイヤー、新規事業開発担当、マーケターまで幅広い業務を経験されていますが、その中で意識していたことはありますか?

今西:仕事に慣れてきたタイミングでリセットして違う事業や職種にピボットすることは常に意識していました。同じ会社、同じ環境で仕事をし続けていると、成長が止まってしまうという危機感があったからです。

 仕事に慣れてくればくるほど、処理速度は上がります。その一方で、成長スピードは反比例的に下がっていきやすいです。そして、処理速度が速いだけでは、他の人材やAIなどにリプレイスされるリスクもあります。

 もちろん、特定の仕事でひたすらに磨き上げていくことも重要ですが、私の場合はどうしてもやりたいことがあるタイプではありませんでした。そのため、できることを積み上げていき、スキルセットを広げていくことが重要だと考えたんです。

MZ:なるほど。「どうしてもやりたい」仕事をしている人でなければ、様々な職種や事業での経験を積んで、幅広いスキルセットを得ることが重要ということですね。

今西:たとえば、デジタルマーケターが仮に10万人いたとして、その中の1番になるのは非常に大変です。しかし、デジタルマーケティングのスキルにプラスして商品開発やマス広告のスキルがあれば、デジタルの中だけで10万人の上位に入れなくても、市場価値が上がる可能性は高いです。

 私も、DeNAの中で様々なマーケティング業務を経験してきましたが、そのように様々なスキルの掛け合わせでキャリアアップを図るのが重要だと思います。

 マインドとしては、できるかできないかより、やるかやらないかですね。マーケティングの言葉に置きかえるなら、仕事はCVR(業務で成果を上げる確率)を上げるより、imp(業務量)を出すのが最初のうちは大切です。impを出して自分の中で良し悪しの判断軸を持った後に、CVRが良い仕事を考えて行くのが大切ですね。

MZ:しかしながら、今西さんのように社内でピボットしたいと思ってもそう簡単にできないのでは……と思ったんですが、どのように社内での異動を成し遂げていったんですか。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、20...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/05/18 08:00 https://markezine.jp/article/detail/33330

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