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統括編集長インタビュー

「宇宙データをより身近に」神田小川町で超小型衛星を開発する宇宙ベンチャー、アクセルスペースの野望


 超小型衛星開発を手がけるアクセルスペースは2016年8月、「宇宙ビッグデータの活用事業」に向け、電通との協業を発表した。この取り組みは、昨年末に同社が発表した地球観測画像データのプラットフォーム「AxelGlobe」が基盤となっている。地球観測データは現在、気象や天災などの解析に役立てられているが、アクセルスペースが提供する宇宙ビッグデータはどのような価値を生み出すのか。宇宙ビッグデータの詳細と可能性について、同社の中村氏に聞いた。

「宇宙から地球を見ること」に価値がある

押久保:プレスリリースで「宇宙ビッグデータを活用したビジネス」と見た時、「よくわからないけど、すごそう!」と一気にテンションがあがりました(笑)。まず、宇宙ビッグデータを活用したビジネスとは、具体的にはどのようなものなのでしょうか?

株式会社アクセルスペース 代表取締役 中村友哉氏
株式会社アクセルスペース 代表取締役 中村友哉氏

中村:簡単にいうと、「宇宙から地球を見る」ということ、それ自体に大きな価値があり、その価値を様々な事業に還元していくという取り組みです。宇宙関連の仕事をしていると、「夢があっていいね」とよくいわれます(笑)。ただ、宇宙と聞くと遠い存在と感じてしまう方も多いですが、私自身の感覚では実は身近な存在になっていると思います。

 実際いまの時代でも、GPSや天気予報など宇宙衛星による恩恵をずいぶん受けていますし、それを当たり前に受け止めていますよね。宇宙から取得できるデータの活用は、決して特別なことではないんです。

 近年米国を中心として、衛星写真を使って農業の収穫量を予測したり、石油備蓄量を分析したりするなど、宇宙からのデータを様々な分野で活用する動きが出ています。私はこうした宇宙利用の価値を、様々な分野の民間企業に対し、さらに訴求したいと考えました。そこで2015年12月に発表したのが、AxelGlobeというプロジェクトで、今回発表した電通との宇宙ビッグデータ活用はこれがベースとなっています。

超小型衛星を開発、イノベーションの可能性を感じた

押久保:元々、宇宙に興味があったのでしょうか。

中村:残念ながら、特に宇宙少年だったというわけではありません(笑)。学生時代に超小型衛星開発を進めている研究室の教授に偶然出会い、そこから「宇宙のものづくり」に魅せられてのめり込んでいきました。開発を重ねるうち、その利用可能性を広げたいと感じるようになりました。性能が急速に向上しているので、コストが安い超小型衛星を使えば大きなイノベーションが起こせると考え、2008年に仲間2名とアクセルスペースの設立に至りました。

 宇宙からの視点で地球を眺めると、地上からの視点だけでは気付かない様々な情報があることに気付くのですが、民間企業がそれらをビジネスにうまく取り入れる仕組みがまだできていません。これまでも衛星画像は使われてきましたが、利用コストが高いこともあり、国がほぼ唯一の顧客だったのです。

 宇宙利用という観点だと、GPSなどはすでにスマートフォンの普及もあって当たり前になりましたが、一方の衛星画像は利用が全く広がっていません。これがもっと普通のこととなり様々な企業や産業が関わることで、より未来の可能性が広がると思います。そう考えると、私は宇宙を“普通”にすることに関心があるのかもしれませんね(笑)。

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア部門 メディア編集部 部長/統括編集長1978年生まれ。立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、『MarkeZine(マーケジン)』の立ち上げに参画。2006年5月のサイトオープン以降、MarkeZineの企画・運営を一貫して担当。2011...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/11/11 13:24 https://markezine.jp/article/detail/25464

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