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「もしゴキブリがInstagramを運用したら」 アース製薬の風変わりな企画がバズったワケ

投稿ではなく企画単位でバズらせるのがポイント

MZ:定性的な効果もあったのでしょうか。

福間:競合他社との差別化要素や、第一想起のきっかけにはなったと思います。ゴキブリ目線のInstagramを知っている人なら、虫ケア用品が必要な時にアース製薬を指名買いしてくれるのではないでしょうか。

MZ:投稿がバズって瞬間風速的にフォロワー数が増えても、すぐに減ってしまったり、次につながらなかったりするケースは多いと思います。その点はいかがですか。

福間:1投稿だけがバズったなら、それで終わりになってしまう可能性は高いと思います。今回は1投稿ではなく、ゴキブリ目線のストーリーを楽しむ1企画がバズりました。ストーリーによって「続きが見たい」と思ってもらえるだけでなく、バズった後に過去の投稿を遡って伏線を回収するなど、長く楽しめる企画に仕立てています。

稲積:ストーリー仕立ての投稿だけでなく、フォロワーの皆様に多角的なコンテンツを届けるため、スポット施策としてゴキブリ博士によるライブ配信も実施しました。

福間:ゴキブリ目線の企画については第2弾を実施しました。秋冬は虫ケア用品のオフシーズンにあたるため、第2弾では主人公のゴキブリが敵の本拠地、つまりアース製薬本社に乗り込んでいくストーリーでした。

アカウントの人格にファンをつける

福間:Instagramにとどまらず、ゴキブリ目線のブラウザゲームも開発しました。プレイヤーがゴキブリとしてアース製薬の研究所に侵入し、研究所内に仕掛けられた「ごきぶりホイホイ」にひっかからないよう脱出する内容です。入り口をクリックすると「あなたはゴキブリですか」と表示されるのですが、「はい」を押すとゲームスタート、「いいえ」を押すとプレイヤーは人だと見なされてアース製薬の採用ページに遷移します(笑)。

MZ:フォロワー数が増え、「アース製薬、やってるな」と思われる当初の目標は達成できたと思います。今後はInstagramを活用してどのようなことに取り組んでいきたいとお考えですか。

稲積:今は公式アカウント=ゴキブリ目線になっていますが、今後は虫ケア用品以外の商品もInstagram上でプロモートしていきたいと考えています。今フォローしてくださっているファンの方にも楽しんでもらいつつ、新たなファンの開拓にも挑戦したいです。

福間:ゴキブリ目線の企画とそれ以外の企画をハイブリッドに実施することで、単一の企画だけでなくアカウントの人格にファンをつけていきたいと考えています。継続してユニークなコンテンツを提供していれば「おもしろいことをやってくれるアカウント」という人格にファンがつくはずです。

稲積:ストレートに「アース製薬はこんな会社です」「この商品を知ってください」とアプローチしても興味を持ってもらえないので、今後もおもしろい企画を通じて会社や商品を知っていただきたいですね。

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/01/11 08:00 https://markezine.jp/article/detail/40818

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